部活動のありかたって

中学校の部活が全国的に縮小気味になっている。
理由は、教員の働き方改革とでも言おうか、サービス残業という言葉が廃れてきている令和の
時代に、ボランティアみたいな部活動の指導で勤務時間外やら土日がごっそり削られるのは
学校の先生の仕事の範疇を越えている、という声が多いようだ。
という理由から、外部の地域移行だったり、本気でやりたい人は外のクラブチームでどうぞ
みたいな流れになっているのは確か。
いよいよ住んでいる地域も、9月から正式に朝練禁止、平日は2時間以内、土日はいずれか
休み、みたいな地域移行への段階を踏もうとしている。
成長期のエネルギー発散場所

この新制度の決定直前、熱心な保護者たちが教育委員会に電話かけまくり、はてまた署名を
集めて提出したりと奔走したけれど、お上の決定は覆ることなく、ぬるっとお知らせだけが
配付された。
中学校生活、自分もそうだったように、人間関係でぶつかって悩んだり、自我の芽生えで
己とは何かを模索しながら有り余るエネルギーを持て余してモヤモヤしていた時期。
だから、学校の仲間と一緒に汗を流して発散するのは、悪くないことだと思っている。
練習がきついだの、朝早いだのと文句を言っているけれど、退屈でチャラチャラするより
100倍健康的なんじゃないかと、親からしてみたらありがてぇの一言に尽きる。
中学生という、成長期思春期における大切なエネルギーの発散場所として、私は大いにアリだと
思っている。

9月から新制度スタートなので、言い換えるならば、夏までは顧問の裁量次第でなんとでもなる。
そんなGWの真っただ中、栃木まで合宿に行ってきました。保護者も洗濯係や体調管理などをする
役目として何名かで帯同。
という大義名分で、親たちの修学旅行(笑)。一緒にチームを応援する親同志、同じ部屋で寝泊まり
して温泉に入って楽しかったな。
部活の中で子どもたちは

合宿に参加してみると、普段試合などでしか見れない子どもたちの、オフコートというか、
部活以外の時間を見ることも多く、友達という枠とはまた違う、勝負の世界に身を置く
「仲間」というコミュニティでどんなやりとりがなされているのかが見れて面白い。
試合に出ることができるのは、バスケットボールでは5人。当然チームの中でも出れる、
出れないが生じてくるため、子どもたちの中でもいろんな思いや葛藤があるのは当然。
勝負の世界ゆえ、そこを飲み込んで平気な顔をする子どもたちを姿に、親のほうが胸が痛くなる。
それでもチームのために応援したり自分の意見を言ったりしている姿に泣けてくる。

顧問も女の子だからとか中学生だからとか関係なく、容赦ない。試合終わりのミーティングで
名指しでキツイ言葉を放たれたりして泣くことも。
母としてどうフォローしてよいか悩むけど、「ま、勝ちたいならしゃーないな」と背中をポンと
叩いてそっと見守る。
でも厳しいだけあって、経験者はもちろん、初心者で始めた子も飛躍的に上手くなる。
一度優勝経験がある子どもたちは「練習は裏切らない」を信じて残り少ない部活ライフを
邁進している。
一生懸命の先だけにある光景。これが無くなるのは惜しすぎると思うのは私だけ?

親は合宿の2日間で子どもたちと一緒に過ごしながら、青春の数々の場面に遭遇し、
勝手ながらもその空気の中に居させてもらうことで、勝手ながら胸アツになっていました。
自分の娘、2号も家では暴君極まりないくせに、集団の中に入るときっちり役割を果たしたり
している。その意外さに驚きながらも、彼女なりに部活を通して成長しているのがよくわかる。
漫画みたいな、いや漫画よりドラマより面白くて濃密で素敵な時間。
部活動でしか獲得できないものがある。学校教育の中で、その情熱がある限り、続いて欲しいと
願う文化。
頑張れ部活の顧問たち、そして頑張れ最後の夏を迎える子どもたち。
5月6日 ニホンコン