これでもかサービス
ニーハオ、ニホンコンです。
日本のサービスは良い、中国のサービスは良くない、と言われますが、
そんな固定概念のナナメ上を超えてくるような場所があります。
「海底捞火锅(hǎi dǐ lāo huǒ guō)」。略してハイディーラオと言います。
中国国内でも800店舗以上展開しているというこの火鍋屋。
残念ながら中国では行ったことがなく、今回中国語講師の皆さんと
お疲れ様会と称して満を持しての訪問。
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店員さんは全員中国人、お客さんも9割は中国の人だったかなー。
もう、のっけからサービスがすごい、エレベーターを降りた瞬間に
「傘いれてくださーい」といって袋をくれる。予約した名前を告げて
待っていようと椅子に座った瞬間に「お水」が出てくる。
もう、この中国っぽく「ぐいぐい」くる感じが、既に楽しい。
ほどなくしてテーブルに通されますが、着席するとささっとエプロンが配られて、
一瞬で荷物に布をかけてくれ、「マスクはこの袋に入れてください」とジップロックを手渡される。
もう、早いこと、早いこと。
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みんなおかーさんみたいになりながら、メニューを選ぶ。
定員さんがめちゃんこ早口な日本語で説明してくれるんだけど、いかんせん店内が
やたらうるさいのと、クセのある中国語なまりの日本語なので、結局何いってんのか
分からない(笑)
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スープは1種類、2種類、4種類のいずれかが選べます。
そりゃあ、いろんな味をためしたいので、4種類。
お薦めを先に聞いておいたので、右上から時計周りにトマト、モツ、麻辣(マーラー)、
白湯(パイタン)の4種類にすることに。
先にいっておくと、麻辣かーなーり辛くて、中国人の先生も
「私もこの辛さが限界ですぅー」と言っていたくらい。
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具材は好きなものをアイパッドでどんどんオーダーしていくシステム。中年女性たち、健康的に
野菜多めですが、奥の「鴨の血を固めたもの」はマストでオーダー。火鍋では鉄板アイテムです。
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調味料コーナーが店内に3か所あり、自分で調合しにいきますが、これがもう、
じぇんじぇん分かりません!
中国人の先生はせっせと自分が好きな味で調合していたけれど、私ともう一人の日本人先生は
かつての中国の記憶を呼び起こしながら「とりあえずゴマダレにパクチーにしときゃ正解」
とばかりに、ドバドバとゴマダレを注いでおく。
ちなみにフルーツとかナッツ、定番のキュウリなどが上においてありますが、店員さん曰く
「3か所で置いてあるフルーツや副菜が違うので、欲しければ全部回ってください」と。
こういうテキトーな感覚、やっぱりいつまでたっても異文化だわーと感動。
席に戻ってまたいろいろ探索。
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スマホの充電コードがテーブルについている素晴らしさ。どの口でも合うように複数あるけど、
コードが若干短くて「充電しながらテーブルに置いて、お鍋の写真とか撮る」ができないのが難!
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脇にある引き出しとかをガサガサ開けて「髪の毛結ぶゴムもあるー!」「眼鏡ふきまであるー!」
といちいちはしゃぐ。
「あ!これなんか面白くないですかー?」と手渡されたのがコレ。
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そで袋?!なにこれ面白いーのでずっとつけっぱなしにしておく。要はタレがタレないように、
なんでしょうが、そもそも鍋食べながらタレなんてタレる?と一瞬考えるけどまあいいや。
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中国でコーラより売れているという王老吉(wáng lǎo jí:ワンラオジー)。火鍋を食べる時は
王老吉!とTVコマーシャルが流れているくらい、辛い物で体が熱くなりすぎるときにこれで
冷やそう、という趣旨の薬膳茶なのですが、飲むとその「甘ったるいウーロン茶味」にびっくりする。
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普段なかなかおなか一杯食べられない、豆苗や中国湯葉、エビのつみれや魚団子などを
これでもか!というくらいに食べる。
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店内はこの配膳ロボットがウロウロしていて、オーダーしたものが届くと
ピタリとテーブル前で止まってくれます。そしてササッとスタッフがやってきて
テーブルに置いてくれるのです。
そして、ロボットくんは帰っていくのですが、「 ハイディーラオへようこそ!」
って謎にずっとピカピカさせてる。
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お待ちかねのカンフー麺がやってきました。これも麺をオーダーすると目の前でパフォーマンスを
してくれるのです。
テーブル上にある黒い筒状の汚いやつは(失礼)スピーカーで、
「何でこれ置くんですか?」と聞いたら「音楽です」と。
軽快なディスコソングみたいなのに合わせて麺を伸ばしてくれるんですが、わざわざ
顔スレッスレにビヨーン!と来るのがこれまた楽しい。
「これ難しいんですかー?」と聞いたら「結構難しいので練習しました!」といっていた。
他にも一瞬でお面が変わる変面ショーというのもあるのだけど、いかんせん90分制。
さすが、1日4回転するといわれる客回転率だけあって、ショーの時間前にお店を
出ることになりました。
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待ってる間に無料でネイルもしてくれるとか、お菓子どうぞだったりと、もう
至れり尽くせりというよりか、「これでもか!」とナナメ上をいく発想で迫ってくる、
よく分からないサービスっぷり。
行きそびれて大後悔しているのは、ここのトイレ。謎にダイソンの高いドライヤーがあったり
なんかいちいち面白いんだとか。
日本のそっと痒いところに手が届く「質」のオモテナシとはまた違う感覚で、
これもある、あれもあるという「量」で勝負してくる中国のサービスも、なかなか面白いです。
ここ、まだ全然開拓の余地あり。一緒に行きましょうぞ。
10月11日 ニホンコン
追記:ちなみに、ランチセットなどはあるのかと聞いたら「先月まではありましたが、
今月はありません、来月?来月あるかもしれないけど、すぐ終わっちゃうかもしれません、
あ、でもいつあるか分かりません」というよくわからない返答が来た。やっぱり謎。