ウマの話
ニーハオ、ニホンコンです。
最近、プライベートで中国語を教えておりますが、それがまあ、
なんとも楽しく。
さて、こないだのレッスンで思ったことが。
中国語には、ウマが多い。と思う。
ウマといっても、中国語の马(マー)話。
どの国もそうですが、昔は馬が足になっていた時代がありました。
特に中国では、騎馬民族が国を治めていた時代もあったりするので、
きっと、その影響もあるのかな、と。
というわけで、中国語のウマ単語を紹介。
すぐ=「馬で上がります!」(马上)
中国語で「すぐ」は「马上(マーシャン)」といいます。
諸説ありますが、古代中国では、皇帝の元に駆け付ける時には、
馬に乗ってすぐさま行く、ということから、この言葉になった
と言われています。
中国人はよくこれを使います。でも日本人の「すぐ」と考えると、
もう少し大陸時間が入るので、感覚が違います。
ソバ屋の出前の「今出ましたー!」みたいな。
「すぐやるぞ!という気概はある」くらいで考えておくとよいかも。
ゴマをするのは「馬のケツをたたく」(拍马屁)
おせじをいう、おべっかを使うことを「拍马屁(パイマーピー)」と
いいます。
これを知った時、その言葉の背景のあまりの違いっぷりに、いたく
感動をした覚えがあります。
その昔、騎馬民族たちが、すれちがいざまの相手の馬を、
「あんたのウマ、いいね~♡」
と、いいウマだろうが、そうでなかろうが、ウマのおケツを叩きながら
褒めていたことから始まったと言われています。
私はいつも、これを中国人留学生の通訳授業の時に「何でパイマーピー
っていうか知ってる?」と聞くのですが、今どきの若い子は割と知らない。
なぜか日本人である私が「昔さー、騎馬民族がおケツ叩きながら・・」と、
本場中国人にパイマーピーの由来を話すという妙な現象が起こっています。
そもそも疑問形が馬に口。「吗?」
中国語の疑問文は馬に口がついて「~ですか?」の意味になるという。
これは中国語学習者ならば誰しも知っていることなのですが、
なんでこうやって言うのか教えてもらったことはない。
なんでだろう?!知りたい!
ここからは想像の域なのですが、古代中国で、口答え厳禁の皇帝に向かって
「え?それって違うんじゃないですか?」なんて口が裂けても聞けない。
でもぽろっと口から出ちゃった「それって違わね?」と。
で、ビビってこういうのだ。
「いやいやいや、今のはおおお僕が言ったんじゃなくて、こここコイツが
言ったんです!」
と、乗ってる馬の口を指さしてウマのせいにしたのかな?なんて(笑)
思うに
語学は誰しも最初は難しいと思いがちなのですが、ひとたび
「おもしろいかも」と思えば自動運転モードになるくらい、
ライフワークとして楽しめるものだと思っています。
老師は、その難しいから面白いまで、「よっこいしょ」と
持っていく、さながら登山のポーターのような役割だと思ってます。
それまでは、私が誰かをハッとさせるために、せっせとシルクハットの中
からハトがでてくるかの如く、ジャジャーンなネタを仕込むとします。
2月16日 ニホンコン
追記:怒涛の如く吸収し、ぐいぐい質問をしてくれるナイス生徒さんである、
土曜担当、こいけはなえさんの「シシャギ パニダ」で、レッスンの様子を
書いてくれています。