こんなにもいい場所があるなんて

海ほたるで一晩あかし、海の上で朝を迎えました

ニーハオ、ニホンコンです。

南房総キャンピングカーの旅に出ていました。

家族旅行は実に3年ぶり。中学入学後、1号の部活やら塾や2号のミニバスで
忙しくなったこと、最後は受験生応援モードで完全自粛モード。

ようやく解放された現在、ドカンと海外に行きたかったけれど、キャンピングカーで
遠くまで行きたかったけれど、いろんな制約で千葉の南に行くことに。

「チーバくんの足元ね」くらいのイメージで、ただただ家族5人の時間を
楽しもうと思っていました。

が!

良かった。あまりにもよかった。
泣きそうなくらいに良かった。何、この多幸感。

あれ?私つかれてるのかな?(笑)おかしいな、オラ、涙が出そうだぞ。

何がいいかって

アメリカの田舎の交差点みたい、と話していた

とにかく大きい。土地が大きいので道路も広いしお店も大きい。

でも人も車も少ない。要は人口密度が圧倒的に低いのだ。
一本曲がれば、人とも車ともすれ違わない、まんが日本むかしばなしに出てきそうな
風景が広がる。

長かったトーキョーを離れ、田舎に移り住んだと思っていたのだけど、
ここに来てみると、実は私めちゃんこ都会に住んでる?と気づく。

そして、自分の住んでいるところがサイコウだと思っていたけれど、
自分の住んでいるところ以外にも、こんなにもサイコウな場所があるとは。

何もない贅沢。リスペクトさえ覚えるほどの田舎。

ああ、日本のこんな近くに、ツーリズムの波に押し流されることなく、
まだ手付かずの場所があったとは!

もはや中国最後の秘境、チベットと呼んであげたい。いやチベットも
今やTHE観光地なので、ここ南房総は間違いなくチベット越え!

のどかー--

「超えてくる」

個人の想像力なんてたかが知れてる、と痛感させられた今回の旅。

「まあ、このくらいだろうな」という私の陳腐な想像なんて、
あっという間に超えてくる。

だから、旅に余計な感情なんていらないんだと。期待したり失望したりの感情は
もはや不要で、ただただ、そこに身を任せて目の前に喜んでいればいいだけだと。

道中、何度もこんなことを考えたっけ。

あそこはきっとこんな感じだろう。
ああ、あれが無いから、想像していたほど楽しめないだろう。

でも、全然違うのだ。いい意味で「あれ?こんなはずじゃなかった」が続く。
そんな自分の狭い了見に縛られた「このくらい楽しいだろう」なんて意味を持たず。

「超えてくるねー」

移動する度、お互い陳腐な想像をしていたのを再確認するかのように
隣にいるオットさんと、呪文のようにつぶやいていた。

一瞬中国の田舎かと見まごうほどのナイスおじさん

ダウンシフト、と叫ばれて久しい。自分はそれをするつもりで湘南暮らしを選んだ
はずなのに、いまだ忙しくこまねずみのように働いている。これはもう、どっちが
いいとかダメの話ではなく、性分だ性分。

スープの飲み方を姉たちに笑われ、むくれて外で飲んでいる3号

湘南に住まう私は、休みになると県外ナンバーの車をたくさん見かけます。

ああ羽休めに来ているんだな、と思いながらどうぞたくさんリフレッシュして
おくんなましと思っておりました。

自分も日々リフレッシュできているつもりでしたが、ここ南房総のゆったりとした
時間の流れの中にいると、自分がすごい勢いで癒されていくのに気づく。

そして、海を見て空を見上げてゆったりする時間が取れていないことが
こんなにもしんどくなるんだと、改めて息抜きの大事さをしったり。

今回の旅が良いところ満載で書ききれず。

河童の見たニッポン、ならぬニホンコンの見た南房総バナシ、
しばしお付き合いくださいまし。

来週のニホンコンは、

「北京留学時代の同級生と再会。家具職人の友人の工房にお邪魔したヨ!」です。

また見てくださいねー。ジャンケンポン!(現代のサザエさんのエンディング)

3月29日 ニホンコン

ニホンコン

(毎週火曜日更新)
北京と香港に住んでました。今は湘南に住みながら中国語や異文化の先生をしています。ちなみに3人娘のおかあさん。

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