中国人のビジネス観
ニーハオ、二ホンコンです。
中華仲間と久々に会おうということになり、中華ついでに中華街で待ち合わせを。
雨の中、石川町から歩いていく。家から30分で着く中華街なのに、毎回久々。
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ガッツリ中国の会社でリアル中国人に揉まれながら仕事をする彼女の話を
聞いていると、ゾクゾクしたりアルアルと頷いたりと忙しい。
そんな中、中国と日本の仕事観の違いについて盛り上がる。
職人VS商人
もちろん個人差はあるけれど、大きく分けると、日本人は職人肌。中国人は商人肌だ。
目の前の仕事の質をどう高めていくか、それを気力体力時間の許す限り吟味し、精査し、
こだわるのが日本人。
事実、江戸の傘職人とかもいるし、匠の技なんて言葉もあるわけで。
かたや中国人はどういうビジネスモデルだったらどう儲かるのか、
それを一生懸命考えて即行動している印象。
どっちが良いという話ではなく、ただただ、違うのだ。
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言語にもよく表れている。「しごと」というのは日本語で書くと「仕事」。
「仕える事」と書きますが、中国語では「工作(gōng zuò)」と書きます。よって
工夫して作業することが「しごとで」あり、会社や所属先に仕えようという
気持ちはミリ単位も無いかと。
よって、ノウハウは個人に蓄積され、会社に蓄積されないのが悩みなんだそう。
実際に中国人と働いている友人曰く、「引継ぎなんて概念が無いから、担当者が
変わると全部ガラッと変わってイチからやり直し。前任者と同じやり方をやる人は
無能な人って思われるんだよ」
と、解説してくれた。
ところ変われば。
副業なんてアタリマエ
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最近でこそ、副業解禁と言われているけれど、中国では老いも若きも「仕事はひとつ」
なんて誰も思っていないのかと。仕事イコール金脈なので、多ければ多いほどよい、
と思っているかもしれない。
香港人の友人も、ちゃんとした仕事についた矢先に「友人と茶餐廳
(以前紹介した香港式ファミレスみたいなとこ)やろうと思って」と聞いて
そのガッツに卒倒しそうになったことがある。
たくましすぎて付いていけない・・
台湾炒飯
日本と中国のはざまで揺れ動く自分たちの感情をひとしきり共有したら、すっかり
いい時間になっていた。
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私が行ってみたかった炒飯やさんに、ここに行ってみたいがために中華街待ち合わせに
してみたのだけれど、久々のパラっと炒飯にありつけるのはうれしい限り。
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私が頼んだのは人気NO.3のエビ炒飯。これで人気3位かいな!と思うほどおいしかった。
大きいエビと卵、なんでこれだけでこんなパラパラでおいしい炒飯になるのか不思議。
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彼女が頼んだのは人気NO.1の牛肉炒飯。意外にも茶色。聞くと、台湾の調味料を
使っているとのこと。聞くと「沙茶醤(サーチャージャン)」だとか。
この手の調味料、使いこなせてません。
ちなみにここの経営者、まさかの北京留学時代の同級生である華僑の男の子だった。
90年代の北京。クラブ文化黎明期にDJをしながらを生計を立てていると聞いていたが、
ある日突然、当時住んでいた香港の自宅に彼から電話がかかってきて「香港行くから泊めてくれ!
っつーか今空港!」と言われ、慌てて男の子の友人を紹介してそっちに泊まってもらった記憶が。
(今思うと、その子もたいがいだけど、私も深夜友人に電話して面識もない人を
よこして泊まらせるとかもひどかったなあと)
その後、帰国してレゲエのグループでデビューしてアッという間にスターになっていった彼は
数年前に活動休止した後、炒飯屋さんやらいろんなビジネスをしている模様。
さすがとしか言えない。
儲かりまっか?
中国版の動画を見まくっているという友人が大通りを歩きながら教えてくれた。
日本にいる中国人の女性が中国版TikTokで「中華街でアルバイトしてます~」という
動画をあげたところ、「時給いくらですかー?」というコメントがすかさず入るという。
仕事をする時のモチベーションとして、日本人は「やりがい」を挙げることが多いけれど、
中国人は「儲かるか否か?」である。
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中国語でビジネスのことを「生意(shēng yì )」と言いますが、漢字から考察するに、
「生きる意味」なんだろうと思う。
ちなみに「ビジネスをする」は中国語で「做生意(zuò shēng yì)」と言い、 做 は
「作る」という意味なので、まさにビジネス、商いをすることは彼らにとって
「生きる意味を作る」ことなのかなと。
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中華街はしばらく行かない間に少し変わっていた。
コロナでレストランの営業が制限された時期もあったことから、肉まん以外で食べ歩きができる
小吃(スナック)が増えていたり、メイン通りでは占い屋さんが増えていた。(居抜きで
できて初期投資が少ないからかな?とか思ったり)
彼らなりに変化対応しながらやっていっているのがよくわかる。
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私は相も変わらず、当時大好きだった中国版ミルキー、大白兔(dà bái tù)を食べながら、
「これは中国人の学生に七五三を紹介する時、千歳飴の味を聞かれたら “ 細くて長ーい大白兔 “ 」
というと一発で伝わるから教えやすいんだよなー」と思い出す。
結局自分は職人肌の日本人。「どうやったら知識をすっと伝えられるか職人」を再認識。
ちなみに友人は、もし現職を辞める時には「丁重に丁寧に引継ぎをして、ファイルにまとめて
それでも分からないことがあったらいつでも電話して体制を取る」といっていた。
やっぱり私もアナタも職人肌の日本人。あなたや如何に?
5月17日 ニホンコン