20年目に寄せて

ニーハオ、ニホンコンです。
結婚20周年です。

20年前の5月、鎌倉の「鎌倉山」で結婚式を挙げました。ローストビーフがおいしい素敵な
ところ。

まさかこの時は、ここから車で20分の近さの場所に住むとは、1ミリも思っていなかったから、
人生は不思議なもの。

毎年記念日に訪れていたのだけれど、子どもが産まれてからはてんてこ舞いな毎日。
それでも10周年では子どもたちを茅ケ崎のオットさん実家に預け、夫婦で訪問。
スイートテンという世間様の流行を無視してお互いに充てた手紙を読んで交換しました。

10年後の20周年は、17歳、13歳、10歳の娘っこも連れていこうと、随分前から決めていた。
テーブルマナーを学ぶには、結婚式をあげた鎌倉の「あの場所は」素晴らしすぎる環境だから。

3匹娘っこたちが大きくなりすぎてびっくりする
建物は相変わらず重厚感溢れていてやっぱり素敵だった

結婚は墓場なんかじゃない

香港で働いた時の最初の上司が「結婚は人生でした選択のなかで一番良かったこと」と言ったことが、「初めてみたモノを親と信じ込むヒヨコ状態」で、かくありたい!と強烈に自分の結婚観を定めた
と思っている。

あんときの猪木、もとい、あんときの上司、背中を追ったら同じように一番良かった選択と思える
人生になっていました。ありがとうございます。

とはいえ、不遇な時代も長くあり。

当時住んでいた香港では、完全な女王文化。現地の男性たちは友達同僚レベルでも優しいの解釈
を誤ったかのような献身的奉仕的、いや「かしづく」というのが正しいくらいな対応。

オラ、お姫様じゃねえっすといつも思ってた。

が、無意識にその扱いに慣れてしまったか、帰国して日本人男性が「タクシーを自分より先に乗る」ことだけでムッとする自分がいた。

国際結婚に踏み切るほどのロマンスもないくせに、同胞の日本人男性に対して「私を優先しない」と
腹を立てる輩(私)。典型的なこじらせモテない女子道を邁進しておりました。

結婚は、当時ロックンロールに傾倒し、同じくらいこじらせていた輩(オットさん)との
「9回の裏、2アウト。2ストライク3ボールからの逆転ホームラン」だったなと。

前菜を頂きながら、1号から質問。「では、20年はどんな時間でしたか?」と。

「ただただ楽しかった」と答えた気もするけれど、くだんの不遇エピソードで言うならば
「拾う神という名の救世主と共に歩んだ日々」と断言できる。

前菜の海鮮もおいしいのです。

選択した人生と、選択しなかった人生

アタリマエのことなのだけれど、子どもを持った自分の選択。この分岐点は大きい。
子どもを産んだことで、自分がボンヤリ描いていたバリバリ働くという世界線は、
残念ながら一旦消えた。

核家族は頼る手もないため、母の私が家に軸足をおく生活となった。自分の時間を100%使えることはなくなり、何かの「合間」や「すき間」で働き、ビジネスから切り離されないことだけを目標に、蜘蛛の糸ほどの細い線で社会と繋がっていた。

もちろん、子どもが大きくなりつつある現在、自由度は昔よりも増したけれど、それでも24時間自分だけのために時間があるわけでもなく、お母さん業と仕事を昔よりもちょっぴりうまく回せるようになった、が20年の進歩。

「世界中を飛び回って送るめくるめく破天荒な人生」を勝手に予想していた自分にとっては、現在の結婚して湘南に家を構え3人子ども育てているタイムラインは、笑うほど離れているけれど、心地よいで選択した結果が現在なので、おそらくこれが正解なんだと思う。

絶品のローストビーフを頂きながら

目をキラキラに輝かせながらローストビーフを頂く3号、バターの美味しさにパンをお代わりする2号、デザートのワゴンが選びきれず、「全部乗せましょうか?」のお誘いにあっさり乗って全種類頂く1号。子どもたちは非日常すぎるお昼ご飯にドキドキしながら小さい声でコソコソ話していた。

とにもかくにも、ここまでこれたことに感謝しながら、20年間、夫婦という名の船を一緒に漕ぎ続けてくれたオットさんにも感謝する。

もとより、お互いに大切にしている「Forgive and Respect」、つまり「相手へのリスペクト、あとは譲り合いありがとう精神」。

これがあったことで夫婦丸の船は泥みたいに沈まず、今もぷかぷか浮いていられるんだと。

20年は一瞬だった気もするけど、一瞬の選択を何万回も続けた結果の現在は、それなりの積み上げたものと重ねたものが溜まっていて、長いというより「分厚い」。

Life goes on. この先もまた面白いように転がり続ければと思っています。

5月14日 ニホンコン 

追記:あんときのロック兄貴は、転がり続けて角が取れたか、すっかり優しいおじさんになり、
子どもたちに「穏やかなオットセイ」と呼ばれています。

ニホンコン

(毎週火曜日更新)
北京と香港に住んでました。今は湘南に住みながら中国語や異文化の先生をしています。ちなみに3人娘のおかあさん。

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