日中教育事情
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春休みが始まった。
子どもたちの宿題は、なんとゼロ!
すごいな、このゼロ感。
もちろん進級するから、という理由もあるのだけど、こんなユルかったっけ?
子どもたち「イエーイ!!」で遊びまわっています。
若干「大丈夫?」と思うところはありながら、こどもたちは元気であれば
それでよーし!と食う寝る遊ぶ+我が家ルールのお手伝いで過ごしています。
そんな私ですが、ごくごくたまーに慌てる時があります。
ピリッとする瞬間
そりゃあもちろん、中国のお家事情を聞いた時よ、おくさん!
中国の教育は、スゴイ。
もう、1に勉強2に勉強。3,4も勉強で5に勉強。
とにかく、モーレツに勉強をさせるのです。
日本の全く逆。というか日本の100万倍くらいの勉強量。
「算数は日本より2年早いからね!」とちょっぴりドヤ顔で教えてくれた。
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去年の今頃の日中は
学校が強制的に休校になった、去年の今頃。
北京に住む友人(小学生の娘1人)とWechat(中国のLINEみたいなもの)で
話していると、休校から2日目からテレビ授業が始まったんだと。
時間割り通りに、授業がテレビで放送されるんだとか。
日本はどう?と聞かれ、
日本の公立小学校は、1か月ほぼお休みで、4月の頭くらいにようやく先生が
「わら半紙」のプリントを1軒ずつ自宅に届けにきたヨ!と話したら
絶句(笑)
中国は新しいことを始める時、クオリティが・・とかシステムが・・とか
どうこう言う前にとにかくやる、やってみる!
やってダメなら変える、すんごい変える。それでもダメならとっとと辞める!
そんな姿勢が学習面に限らず常にあります。
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我が子「だけ」は優秀
中国の親はこれを信じて疑わない。
自分の子は優秀、優秀じゃなくても優秀にする!
そして必ずやひとかどの人間になる、と信じて教育を施す。
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現在は1人っ子政策が緩和され、2人以上の子どもを持つこともOKな現在。
でも、友人曰く「私以外誰も賛成してくれない」んだと。
「1人の子どもに、すべてのお金と時間とエネルギーを注ぐべし!」と
ご主人や双方の両親が言うんだそうな。
確かに、この「ひとかどの人間形成教育」に掛ける熱量は人生に1回しか
出来ないと思う。
「必死」という言葉じゃ到底足りないくらいで、おそらくこれを表現する
日本語が今のワタシには見つからない。
でも、日本の小学校に通わせたい
旦那さんが新聞記者をしている友人宅は、日本に数年駐在をしていて、
お嬢さんは1年生から数年間、日本の小学校に通っていました。
帰国直前に会いに行ったとき、旦那さんが「できればこのまま日本の小学校で
教育を受けさせたい」と言っていました。
なにこれ謎!すごい矛盾!モーレツ勉強させてるじゃーん!
でもそこには中国人でありながら日本の教育も経験した親としての
思いがありました。
「日本の小学校は、何よりも、ヒトとして正しいことを教えてくれる」
と。
衝撃~!そこーーーー?!と突っ込みたくなりましたが、なんか
分かる気がする。
思いやりを持つ、公共の場所をきれいに使う、出したらしまう、
友達と仲良くする、などは、私たちは小学校時代に、勉強と同じくらい
日々言われてきたことで、それは大人になった今でも当たり前のように
思っていること。
ただ、それが教育だとは考えたこともなかったっけ。
中国では、学校=勉強。以上!それが全て。
幼稚園からガッツリ成績がついたり、論語の暗唱があったり、
先生の言うことは「絶対!」、呼び出しを喰らうのも「成績が悪いから」。
帰宅してからは夜中0時まで宿題に明け暮れるという話もザラ。
これがスタンダードで育った中国の人、特に友人家族にとっては、日本の
「勉強よりも人格形成」みたいな教育は、己の価値観揺さぶられまくる
経験だったんだろうなーと思います。
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じゃあ、親として
「中国人で日本の教育も経験した親としての見解、を聞いた日本人」としての
ワタシが、じゃあどうするか、といったら。
今からこのモーレツなまでのタイガーマザー的学習習慣を定着させるのは
どだい無理な話。
「♪ 育ってきた環境が~違うからぁぁぁ~」とセロリを歌いながら
右から左へ受け流すとして(笑)
「ヒトとして大事なことを仕込むところにエネルギーを注ごう!」
と、身の丈相応で、緩やかな逆張りの路線でいこうと思っています。
我が家の春休み。
それぞれに課せられた朝のお勤め(掃除、ベッドメイキングなど)、お皿洗い、
ゴミ出しに加えて、今日は洗濯物がプラスされました。
まだまだ始まったばかりの春休み、どこまで動けるか徐々に負荷をかけて
みたいと思います。イヒヒ。
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3月30日 ニホンコン