ヨーロッパ旅の極意。

おはこんばんちは。飯塚です。

今日はクリスマスです。我々のサンタクロース業務終了、ケーキも用意しました。

円安どこまで進むのか問題。

ここ数ヶ月、海外旅行好き、海外在住者の話題といえば円安ではないか、というほど日本円が弱くなっている。

11月頭のイタリア旅行、日本からきた友人達は「ヨーロッパ高い」と嘆き、日本人旅行者の姿は殆どなかった。

バチカンは韓国人ツアー客は何組もいたけれど日本人の団体はゼロ。ポンペイのオーディオガイドは中国語、韓国語はあっても日本語はなし。

日本人、本当に海外出られなくなってきたな、と感じる。私が旅していた2012年は自分も含めて日本人はどこにでもいたのです。ツアー客も個人旅行者もどこにでも。当時€1が100円だったのですから。

来年は日本円持ち直して日本人に海外旅行して欲しいと切に願いながらイタリア旅行のコツを残しておきます。

イタリア語は必要か?

例えば、南米だと英語が殆ど通じないからスペイン語が必須、みたいな事は確かにある。

フランスで英語で話しかけると店員さんに冷たくあしらわれるとか。

今年はずっとDuolingo でスペイン語をやっていたので言語が近いと言われるイタリア語を旅行に行く前から2ヶ月くらいはやっておいた。

とりあえずレストランで

「このピスタチオのクロワッサンとチョコレートのクロワッサンとコーヒー二つください。」

くらいな注文できるくらいはイタリア語は出来るようになったけれど。

これをゆっくりのイタリア語で注文はできる、それだけ。

ナポリのレストランやカフェで頑張ってイタリア語で注文すると優しい店員さんがまるで「初めてのおつかい」を見守るかのような温かい眼差しで対応してくださいました。

「はい、よくできましたねー」

みたいなの、もう大人はないでしょう?

久々に子供の頃の成功体験を思い出したりして。

ただし、ローマでたどたどしいイタリア語で注文すると店員さんに逆にイラつかれて

「英語で注文してください」

とか言われてしまいましたけど。

もうオーバーツーリズムですからね、ローマ。さっさと英語で事を済ませて欲しいわけで。

基本的に観光業の人は英語対応。ホテルや博物館スタッフはイタリア語、スペイン語、英語ができるのが標準なように見受けられました。スペイン語とイタリア語は確かに似てるのでイタリア人が一番習得しやすい。

ただし、マイナーな場所は英語は通じなかった。ローマから電車とバスで乗り継いだバニョレージョの宿B&Bの奥様は英語話さない方で。使い慣れてるらしい翻訳アプリで事なきを得ました。彼女もスペイン語はできるようでした。

だからスペイン語できる人も有利です。

挨拶とありがとう、はイタリア語でレストランやお店で話すと確実に印象は良いのでそれだけでもマスターしましょう。

ホテルかAirBnBか。

宿探しして驚いたのが…イタリアはどこもAirBnBばっかり。民泊の方が安いし、そればかり検索結果がでる。

これ、ヨーロッパで問題視されているんです。オーナーが民泊の方が儲かるからと観光地は賃貸物件がそっちに流れてしまい、住みたい人は借りられない。需要と供給合わなくて賃料だけが上がっていっている。

その「ヨーロッパが抱える社会問題」を目の当たりにした感じです。

今回はローマはホテルに泊まりました。ホテルの良さはレセプションに常に誰かいてくれる事、タオルを毎日変えてくれる事、朝ごはん付きにしたらかなり品数豊富だった事。

ローマの駅に近いホテルのエレベーターがクラシックなタイプで萌えました。

民泊はチェックイン方法が直前に送られてきて、鍵の受け取りも全て勝手にできるタイプで、オーナーさんには一度も会わずで。

タオル変えてもらえなかったですが、洗濯機も有料で使えるし、キッチンもあるからご飯作って食べたい方に合うかな、と。

憧れの場所で生活してる感が味わえるのが民泊の醍醐味なはずですが、ナポリというオシャレとかけ離れた場所だったのでイマイチありがたみ湧かないよね…と友人と話しながらナポリを後にしました。

とりたてて素敵でもないナポリの民泊アパートのベランダから

B&Bは個人宅を開放しているお宿でしたが、実はとても快適でした。

B&Bのインテリアがアンティークで素敵でした。

シャワーとトイレは共用だったり、宿の奥様はイタリア語だけ、とか不便なはずだったのですが。

建物が歴史を感じさせる素敵なお住まいで手入れが行き届いていたし、何より奥様お手製ケーキが4つもダイニングテーブルにご用意された朝ごはんには驚かされて。

B&Bの奥様お手製朝ごはん(全部甘い)

コーヒーも凄く美味しかったし一番「おもてなしされている」と感じたからかな。

言葉とか便利とか二の次なのかも、と改めて思わされて。

友達が行くならここをおすすめします!宿泊後の予約サイトのレビューも絶賛しておきました。

生きて帰れますように、と願った訳。

ローマ歩いて一番驚いた事。

イタリア人の車の運転が攻めすぎてる!もうガンガン来る、歩道とかアイルランドは「歩く人ファースト」なんですよ、青信号なら絶対に!

イタリア全然違うし。

人歩いても車グイグイくるし、なんならタバコ咥えながら叫んで文句言ってる。

アイルランドの人、大人しくでマナー結構いいんですよ、譲り合うし、優しいしそんなにクラクションの音とか聞こえないので。

イタリアだと路上が賑やか。

あちこちでビービー鳴らすわ、窓開けて怒鳴りつけてるわ、でなかなか面白かったです。

あとは縦列駐車テクはすごいな、と感心しました。ほんの数センチだけ空けて縦列どうやってやるんだ、と。

イタリアでの縦列駐車テクはアイルランドより数段上です。

アイルランドの田舎と人気車種も全然違ってだいたい小型車が人気。「攻めの運転」らしく傷や凹みも珍しくないようで。

私が乗っていたフランスのシトロエンさんもイタリアでよく見かけた。

追突現場も数回見かけたので、そこもいちいち納得。アイルランドの田舎でまぁまぁ運転慣れしている身でも「こんな戦場に挑むなんて無理!」とシンプルに思いましたし、イタリア人がイタリア流にアイルランドで運転したらそれはそれで大問題!

そんな「譲らない車社会」の中で横断歩道ないところを渡ったりするのはかなり度胸が要りました。慣れなんだろうけど、やっぱり怖い。イタリア人の攻めの運転で止まってくれないし誰か渡る人と必ず一緒に渡りました。

周り見ててもカップルや親子連れは必ず手を繋いでましたね。

ヨーロッパではイタリア、スペイン人の荒い運転には気をつけろ、が有名だそうです。

もうスリには遭いたくないの!

イタリアといえば何十年も前からスリで悪評高い。私も2012年の旅の時にローマ歩いていてバッグを開けられて。幸いポケットが空だったので何も取られなくて済みましたが、やっぱりイタリアはスペインのバルセロナ、フランスのパリに並ぶスリの国。

昨年友人とのパリ旅で財布を擦られた身としては対策は万全にしないと、かなりトラウマになってました。今回スポーツショップでランナー用の腹巻を購入。

予備クレジットカードと現金も入れていました。

薄いジャケットを着る気候になっていたのもあり、観光客の皆さんは貴重品の小さいバッグをジャケットの中に入れてスリ対策していたよう。

スリも「取りやすい人」からサッと抜き取りたいわけで、こちらが万全に対策していたら狙われない。

また「治安が悪い」と悪評高いローマのテルミニ駅は警察官の方があちこちにいたので犯罪の抑止力にはなっているんだろう、とは思いました。

チケット券売機も「スリに気をつけて」と注意喚起はあるのでとにかく私達の意識が大事、「取りやすくしない」事が大事なのです。

鉄道旅で損しないように。

これはイタリアに限らずなんですが、ヨーロッパの鉄道移動はチケットを事前に買っておくとお得です。直前に買うと値段が倍になったりするので予定が決まっているなら数週間前に買っておきましょう。

長距離特急はItalo 、オンラインで買えます。チケットをダウンロードしてバーコードをかざせばそのまま乗るだけ。

ヨーロッパでは電車は遅延やキャンセルも頻繁にあるので駅の掲示板にキャンセルと出ていたらすぐに駅の鉄道会社のカウンターで代替チケットを発行してもらう必要がある。

電車のプラットフォームも直前まで表示されないので、掲示板前は表示を待ち構える人でごった返しています。ひとたび表示されると一気に人が大移動。たまにホームが凄く離れている場合もあるので、気が抜けない。

このオレンジの掲示板の前でプラットフォーム番号出るのを待ちます。

列車によっては駅で打刻を忘れてはならないそう。バニョレージョの帰り、駅でチケットを買ったら駅員さんに

「グリーンの機械で必ずチケットを切ってね」

と言われたので、言われた通りにチケットを通しました。電車内に検札の方が確認に来たのでチケット見せて問題なかったのですが、隣に座っていた女性は打刻機忘れたらしく€30取られてました。

チケットによってはこの機械で打刻しないと罰金€30だそうで。

彼女によると「最近ずっとオンラインでばかりチケット買ってるから打刻機通さない癖がついて忘れてた」

だそうで。いやー、忘れるよね!それは私もやっちまうわ!とひたすら同情しかなかったです。

スマホ一台で全部出来る事。

と。まぁあちこちにトラップありつつ、日本から来た友人達もかなり事前に情報は仕入れて「損のない旅」をしていました。

私はインターネットがあまり普及してない時代の「当たって砕けろ旅」も散々やった身ですが、知識があった方がお得な事は多いのは確か。

今は観光地も殆どオンラインで事前予約、決済ですしね。もちろんその場でも買えますが並んだりしますし。

あ、レストランの事を書くの忘れました。とりあえず観光地にそのまま面してる店は避けよう、とか。

でも本当に店選びはレビュー見て吟味してください。私もローマでとんでもなく不味い店に入ってしまいましたし(しつこいけどまだ恨んでる。潰れてしまえ!あんな業務スーパー風味の店)。レビューをチェックして店を決めた方が賢明です!

お店に入るときは挨拶を忘れずに!(最後テキトーだな)

そう言えばバニョレージョの小さなレストランのポルチーニ茸と牛肉のタルタルはとても上品で美味しかった。

2025年、アイルランド便りが最後はイタリア祭りになりましたが、実際には生活にただただ追われた一年でした。

子供達の学校とスポーツクラブの送迎ばかりで実感としては殆ど車運転してたんじゃないのか…みたいな。(たぶん嘘)

そんな中でイタリア旅行させてもらえたなんてありがたい事です。

ちょっと今年は怠け気味だったので来年は頑張ろうと思ってます。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。