「カメハメハ」に救われてる。

おはこんばんちは。飯塚です。

アカデミー賞受賞式がありました。

本当は、今日はアカデミー賞主演男優賞を取ったアイルランド俳優キリアン・マーフィーと「オッペンハイマー」について書こうと思ってたんですが。

ただ、蓋を開けたらアカデミー賞受賞式でアジア人差別的なことが浮き彫りになり、私かなり興醒めしてしまいました。

やっぱりね、欧米社会では一定数いるのですよ。アジア人を透明人間扱いする人達が。

でね、エックス開いたら在外邦人が一斉にその事を騒いで、「わたしもこんな事が」「あんな事もあった」と自分の事を書くわけで。

わたしもアイルランドやフランスで個人的に「透明人間扱い」された経験はあるので、それは以前ここでも書いたのですが。

それで、エックスで世界中の日本人による「差別された体験」を読んで、「ああ、私だけじゃなくてこんなにいるんだ」ってのが安心感ではなくて、「絶望感」でしかないな、と。

改めて自分のこれからの人生や、もしかしたら子供達がずっと欧米人に差別されんのか。

こう言うこと言ってはいけないのは重々承知、でも言う、事実だから。

結局、世界は白人に生まれたら勝ち組なんだ。

日本やアジアにいたら絶対にわからないこの感覚。

普段あまり意識しないようにしてるけれど、あんなの見せられて久しぶりに気持ちが落ちてしまいました。

というわけで。もうアカデミー賞の事は書きません。

ただ、原爆の開発を描いた「オッペンハイマー」、映画は秀逸で。日本の上映に合わせて書きたいな。とは思います。

急にSNS上に現れた無数のアラレちゃんと悟空。

もう既に時間が少し経ってしまいましたが、鳥山明さんが亡くなられた、訃報。

昨今、大きなニュースはたいていXなどで知るのですが、これなどまさに日本語、英語、スペイン語、フランス語、中国語、世界のあらゆる言語の人々が一斉にドラゴンボールの画像と共にお悔やみや自身の思い出をコメントしていて。

「え?鳥山明さん亡くなられたの?」と。

私自身も弟達と共に漫画を読んだ「ドラゴンボール」。龍の背表紙が繋がっていくのが嬉しかった。

わが家の男児達の日本語教育も楽しみながらできれば、との思いで漫画もずいぶん揃えました。

全巻はないけど18巻まで持っています。

実はアイルランドは他ヨーロッパ諸国と比較すると日本の漫画がそれほど知名度は高くないのですが。

英語圏は翻訳の必要がないアメリカやイギリス物が出回っていた関係で日本アニメが席巻していなかったよう。

スペイン、イタリア、フランスほど日本のアニメファンは多くはなく、私の夫も元々漫画やアニメに関心ゼロなため「ドラゴンボール」はタイトルしか知りません。

そのため息子のために揃えた「ドラゴンボール」を初めて手に取りパラパラめくって見ていた夫は厳しい表情で絶句。

何にって他でもない亀仙人のいわゆる「不適切にもほどがある」言動の数々に。

いや〜、確かにね。

パフパフ、なんてのがありましたね。(忘れた人はググってね❤️)

「ギャルのパンティおくれー!」

エロネタが許されてた昭和。

初期の「ドラゴンボール」はポリコレ的には完全アウト。

あの時代は本当緩かったよねー、と苦笑い。

カナダ人のレクチャーによる「ドラゴンボール」

それでも、世界中に熱狂的なファンがいる鳥山明。もはやブランドだし「ドラゴンボール」は日本アニメ、漫画の代名詞的存在。

その分野にまるで関心がない私の夫も名前だけは知ってる、それはサッカーに興味ゼロの私がディエゴ・マラドーナの名前と顔だけは知ってる、とか映画館など行かない人もスティーブン・スピルバーグは知ってる、くらいな知名度なんではないか。

海外在住組、または海外でアニメファンに遭遇した事がある人ならば鳥山明さんへの想いは一際強いかもしれない。

「ドラゴンボール」をはじめとした彼の作品が世界中の人に愛されたおかげで、旅で出会った初対面の人達から

「日本人なの?僕は「ドラゴンボール」が大好きでさ」

と笑顔で話しかけられ、自分から会話のきっかけを探すまでもなく自分も親しんだアニメや漫画の話に一気に盛り上がってしまう事が多々あるから。

語学学校で一緒だったスペイン、フランス、イタリア人、チェコ人。揃いも揃ってアニメの話をしてくれたのは嬉しい思い出。

日本人や日本に対する憧れや親しみから、好感を抱いてくれる事はとてもありがたい。

子供時代の「好き」や「憧れ」は大きい。

遠く離れたJAPANという国で作られた大好きなアニメ。

その国の人と子供時代に好きだったアニメ話をするのに彼らは興奮が隠せない。

メキシコ、カンクンの宿で出会ったカナダ人に力説された事があった。

「ドラゴンボール」は名作だ!知ってるか?あのボールを7つ揃えて神龍が願いを叶える、とか天下一武道会の話。アドベンチャー作品の要素がふんだんに盛り込まれ秀逸に構成されているんだ。とにかく全てがエキサイティングで、出てくるキャラクターも魅力的。たくさんキャラクターがいるのに読み手は混乱しない。絵が丁寧に詳細に描かれていて、ジョークが効いてて、ときに悲哀すらある。笑える、けれど泣ける。そして何より読みながら「続きはどうなるんだろう?」と先が気になって仕方がなくなる。「ドラゴンボール」を知ったら「ドラゴンボール」が全てなんだ!「ドラゴンボール」が世に出てからのアドベンチャー物は殆ど「ドラゴンボール」を真似たものばかりだよ。でもさ、本家は覆せないんだ。「ドラゴンボール」こそが基本でかつ真髄。完成エンターテイメントなんだよ!あれを超えるものは出ない!!」

そこまで言われたら、確かにそうかも?!と思わせられるほどに彼の熱弁は凄まじかった。

また、最近も近所の公園で会ったフランス人。私の息子が着ている「ドラゴンボール」柄の服を見るや

「日本人なの?この服は日本で買ったんでしょ?」

と聞いてきた。

「いやこれPenny’s (アイルランドの洋服量販店)で買ったんだよ」

「え〜!Penny’s で売ってんの?僕も買いに行かなきゃ。息子さんは「ドラゴンボール」見たり読んだりする?」

どっちも買いました。
こんなのも売ってます。

「今漫画読んでますよ。」

「どのあたり読んでんの?」

で。私の説明に

「じゃあさ。高い塔に登って猫の師匠に修行受けるところは読んだ?」

「あー、まさにそれ読んだところ!」

「そうなの?あそこ凄く好きなんだよね。小さい薬みたいの食べてすぐ元気になるんだよね?」

この人なんでこんな詳細まで覚えているのか。もう暗記するくらい読みこんでんだよ。それくらい大好きなんだな、「ドラゴンボール」。

フランス人は特にアニメファンが多い。鳥山明さんが亡くなられた報を受けてエマニュエル・マクロンもすぐにお悔やみをだした。

マクロン大統領、直筆サインお持ちだとは。

辰年に逝くなんて…

幅広い層に愛される「ドラゴンボール」、誰かが言っていた

「ドラゴンボール」の鳥山明さん、辰年に逝かれたのですね」

と。

うわー、本当だ。凄いな。と思うと同時に12年後の辰年だったらよかったのに、と内心嘆いた。

先にも書いた「アジア人差別」がある中で、本、アニメや映画、音楽、という国を超えて愛されるコンテンツに私たちはずいぶん救われているんだ、と改めて思わされる。

「ドラゴンボール」がなかったら、日本に親しみを持つ男の子は世界にこんなにいなかった。

偉大な作品はいつまでも生き続ける。

これからも世代を超えて世界中のファンに愛されるんでしょう。

鳥山明さんありがとうございました。

息子1号、8歳の時に描いた天津飯。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。