子供達には恵みの雪。
おはこんばんちわ。飯塚です。
日本もこの冬、大雪だとニュースで見ましたが先日はスペインのバルセロナでも50年に一度くらいの積雪になったとヨーロッパでは大きなニュースになっています。
雪国の連日の大雪の大変さはもちろんですが、雪に慣れない地域でしかも社会が機能していないコロナの中では混乱は増すばかり。
菌が暴れているときはせめて気候は穏やかでいてほしいと願うのは人間の身勝手とはわかっているつもりですが。
日本が世界一の豪雪国というのはご存知ですか?
私はアイルランドに来てから知りましたが、確かに真冬のカナダケベック州に行った際も−20℃の極寒とはいえ雪は日本海側ほどではなかったし北欧も雪はさほど積もらないイメージがあります。
アイルランドは冬も緑色。
アイルランドに住んでいると言うと、たいてい聞かれる
「寒いでしょう」
私もアイルランドをよく知らない時は同じように思ってました。
確かにアイルランドは年間通して東京よりは寒いです。
しかし、夏と冬の気温差があまりないので早い話夏が極端に涼しいのです。
アイリッシュの暑いは20度。
フィンランドやスウェーデンの北欧の方がアイルランドよりしっかりと夏は暑いのです。
羨ましい。
アイルランドは冬は雪もほとんど降らず雨。
ホワイトクリスマスなんて夢みたいな話。
私の住むエリアは特に温暖なため、昨年冬は一度も雪は積もりませんでした。
そんな中で先週木曜日朝、少しだけ雪が積もりました。
我が家の息子二人、まだ夜も明けきらないうちからムズムズソワソワ。
息子1号にとっては2年前の日本帰国以来の雪遊び、2歳半の息子2号にとっては初雪みたいなものです。
急いで屋根裏から二年前に息子1号が日本の蔵王で着たスキーウェアや手袋を引っ張り出しました。
積雪とはいえほんの1、2センチ。雪だるまも小さなものしか作れず。
それでも子供達は雪合戦にしばらく興じました。
記録に残るほどの2018年の大雪
息子1号の記憶に残るのはアイルランドで約3年前、2月下旬から3月頭に突然降ったドカ雪。
確かに事前の天気予報で警報も出ていましたが、朝起きたら外が異常に明るくて。
見た事ない銀世界でした。
積雪は10センチ位。しかもまるで止む気配などない。
30年振りくらいの大雪だったそうです。
元々雪は降らない所のため、雪用のタイヤなど持っていません。
結果、運転は命取りとなるため学校休校。公共交通機関も全て止まり、誰も通勤せず。
流通もストップ。
突然の休み。
しかも見慣れない一面銀世界で、町の人達はお祭り騒ぎのように笑顔で外を歩いたり、雪だるまを作ったり。
我が家は当時、村の中心部に住んでいました。
家の前は坂道だった為、雪の初日朝は無謀な車がスリップして動けないのを目の当たりにし、その後は人々が嬉しそうに歩いたりソリをして遊んだりしているのを横目に、雪だるま作りを始めました。
息子は普通のパンツしかなかったので、雪で濡れたパンツを何度も履き替えてはまた外遊び。
一日目に作った雪だるまに満足したはずが、ニ日目もまだ降り続けるため、更に高く作り、三日目にはかまくら作りを始めた夫。
道ゆく人は高い雪だるまやかまくらを褒めてくれ記念撮影をしたりして息子も誇らしげ。
どこにもいけない私達家族は家の前で三日間遊び続けたのでした。
この楽しい日々はしっかりと息子の記憶に残り、あの大雪がまた起こらないか毎年祈っています。
もちろん、こんな呑気な話ばかりなわけもなく。
初日こそは大雪の珍しさにお祭り騒ぎだったとはいえ、三日目になると誰もが飽きていました。
村人全員どこにも行けず車が出せないのだから溜まったもんじゃない。
幸い、村にある一軒のスーパーはパンやケーキも店内で焼いており、商品も事前にストックしてあったのか私達は食べ物には困らずに済みました。
田舎はトラクターやブルドーザーを持っている人が自発的に除雪してましたが、お店がない孤立した村や家などは五日間、どこにも行けず長い間停電していたエリアもあったそう。
アイルランドではこの三日間のGoogle検索一位はパンの作り方だったそうです。
雪への備えなどないと脆弱さが浮き彫りになるばかり。
とはいえ、ロックダウンで今月いっぱいは学校休校のアイルランド。
先日のように週に一度は子供達が遊べる程度の積雪になってくれてもいいな、と子供達は願っています。