日本の小学校体験入学ー最終日編ー

おはこんばんちは。飯塚です。

今週、息子達の学校は中間休みで学校がありません。

ラッキーな事に毎日晴天なため、外出しています。

とはいえ、やっぱり学校に行ってくれると楽なので来週が待ちきれません。

先月から連載している小学二年生の「日本の小学校体験入学話」長くてすみません。

今日は最終日の話です。

我が家の庭のアーモンドの花が咲きましたよ。(だいたい毎日10℃)

一週間を残したところで先生と個別面談

三週間の体験入学、残すところあと一週間。

金曜日、息子はまた鍵盤ハーモニカを学校から持ち帰ってきた。最終日は歌や演奏の発表会。

最後の週末、練習しなきゃ。

そのお別れの一週間前にたまたま担任の先生と個別に話す機会がもてた。

アマガエルと戯れた手で目を触り激痛が走り眼科のお世話になった8歳児。

このアマガエル取りに夢中になった後、手洗いせずに目を擦ったら激痛が走りました。外遊びしたら手洗い必須です。

4時間おきに目薬の点眼が必要になり学校にも毎日携帯。その目薬を学校に忘れて来てしまった。

学校に電話をし取りに行くことに。

先生、受付に現れるなり

「実はずっとお母様とお話ししたいな、と思いながらなかなか機会がなくて。こういう形で来ていただき逆に良かったです。S君、お家で学校の事どんな風にお話しされてますか?」

そうなのだ。体験入学始まって以来、先生とは特に顔を合わす機会などなかっただけに、まさに怪我の功名的に先生と話す機会となった。

私「学校が楽しくて毎日充実した表情で帰ってきます。授業で学習発表会の練習はかなりやっておられるのですか?調子はいかがですか?」

先生「そうですね。仕上がりは良くなってきました。S君もすごくいいですよ。本当に頑張っています。」

先生「クラスの子達とも馴染んでいるし来週お別れは寂しいですよ。よければ延長してクリスマスくらいまで滞在したらいかがですか?」

私「本人もアイルランドに帰りたくないと言っています。日本の学校に残りたい、としきりに呟いているのでお別れは寂しがると思います。ただ、4歳児の弟は幼稚園などなくお友達と遊べないのでアイルランドに戻らないといけないんですよね」

先生「これから来年以降に一時帰国の際、また体験入学されますか?もしそうでしたらクラスの子達も喜ぶと思います」

私「この様子だと本人はまたやりたいと言うはずなので一応そのつもりで考えてはいます」

先生とのこの会話をもてた事は良かった。

最終日は私が東京に行く都合でちゃんと挨拶の場がもてなかったからだ。

最終日に晴れの姿を見せてもらえるなんて

三週間の体験入学、最終日は土曜日。

「学習発表会」一般的に学芸会、と呼ばれていた催し。

小学校二年生は歌と鍵盤ハーモニカの発表。たとえ三週間の体験入学とはいえ鍵盤ハーモニカも購入したのはこの日を控えていたから。

学校で漢字や国語、算数の勉強と同時に、この「学習発表会」の練習もかなり時間を割いたらしい。

たまに家に鍵盤ハーモニカを持ち帰り練習もしたり、歌を口づさんだりもしていた。

4歳の息子2号、お兄ちゃんの宿題の楽器で遊んでみる。

コロナの影響で発表会は各学年ごとの入れ替え制。

また親も各家庭から保護者は2名まで、とのこと。

私と子供達、母が行くことに。

校庭には既に二年生の保護者が開場待ちで並んでいた。体育館のドアが開いた。

客席とステージ、だいぶ離れている。前の席はもう既にほぼ埋まっていた。

出遅れた。

二年生、入場。

朝、息子が着替えるとき、私の母が

「このトレーナー着て行きなさい。男の子は青とか緑の服が多いからこの色だと目立っていいわよ」

などと言いながらカラシ色のトレーナーを選んでいたのは正解。確かに遠くからも一目でわかった。

歌が始まる。

軽快なピアノの伴奏に続き子供達の歌声が続く。

マスクをしたままだけれど、口を大きく開けて歌えているのはよくわかる。

体育館に響く子供達のハツラツとした歌声。

なによりも皆嬉しそうな笑顔なのが良い。

カラシ色のトレーナーを着た我が子も全く引けを取らず、とても楽しそうだ。

歌が三曲終わり、今度はカスタネット。

そしてお待ちかね、鍵盤ハーモニカの演奏。

全員、指揮の先生をしっかり見て、ちゃんと音が合っている。

うちの子もしっかり鍵盤ハーモニカを弾けているみたいだ。すごいな、よくがんばったね。

良い時期に体験入学させてもらえたな。こんな姿を見せていただき感謝しかない。

「さよなら」ではなく「またね」でありますように。

二年生の発表会が終わり、校庭にでる。

児童たちは一旦教室へ戻り下校時間はお昼ごろだと

一旦帰り、また息子の下校時に学校へ。

職員会議を控えていた先生、簡単な挨拶となってしまったけれどお礼を伝えて息子と学校をでる。

それまで同様にお友達と下校したい男児、私とは離れて歩きたいらしい。

お友達とグループになって談笑しながら歩く。

毎日こんな風に帰ってきていたのかな。楽しかったんだね。

家の前につき

「バイバーイ!」

「バイバーイ!」

と手を振る。

これは永遠のお別れじゃないよね、きっとまた会えるよ。

先生とお友達からのプレゼント

寂しさに浸る余地などないほど忙しかったこの日。

家に着いたらすぐに今度は、まとめておいた荷物を持って仙台駅へ。

東京行きの新幹線に乗る。

新幹線の席についてまずお弁当。

駅弁、こんなの買いました。子供らは機関車と新幹線の箱が欲しかったのだ。

食べ終わったらクラスの子達からのメッセージのファイルを開ける。

先生がまとめてくださったクラスメイトからのお手紙ファイル

先生がクラスの子たちに紙を渡してそれぞれきっとお家で書いてきてくれたんだろう。

裏面にもカラフルに絵を描いてくれたり、長いメッセージを書いてくれたり。

小学校二年生とは思えないしっかりした文章を書く子や、字がきれいな子もたくさんいて驚かされる。

こんなに文章力がある子達と同じクラスで勉強していたんだなぁ。

日本語会話すら若干拙い我が子、さすがに国語や漢字には苦戦していた。

それでもめげずに宿題もして頑張っていた。

初めての世界に戸惑いながらもすぐに馴染めたどころか、その世界はとても心地良く。

先生の温かいご指導、たくさんのクラスメイトとの会話や遊びで見違えるほど日本語力をあげていた。

こんなに短い時間でこの成長を見られる機会はそうそうないだろう。きっと自信もついたのだろう、ずいぶん逞しくなった。

クラスメイトに貰ったメッセージのファイル、それは確かに日本の小学校で友達を作った証、大切な宝物。

初めから短いとはわかっていた、三週間。

それは本当にあっという間だった。

息子は後半ずっと「アイルランドより日本の学校にいたいなー」と言いながら大好きな先生とお友達との別れを惜しんでいた。

本当に素晴らしい体験になったこと、感謝しかない。

また、この学校に戻って来れますように。

お手紙に絵を描いてくれた子も。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。