Let’s do Rib fest!

おはこんばんちは。飯塚です。

夫が生まれ育ったのは我が家から車で5分のビーチの村。
そんな彼の幼なじみの友人達もずっとこの辺りに住み、ほとんど時を同じく結婚、出産。

という訳で幼なじみの二世な子供達も常に一緒にいて、息子達は彼らとビーチで遊んだりバーベキュー、キャンプをするのが大好き。

我が家から車で5分のビーチ

アイリッシュの夏の過ごし方と言えば、バーベキュー。

繁忙期には昼と夜1日2回別々にバーベキューに誘われる事もあります。(しかもどちらも参加する)

もちろん世界的な流れでベジタリアンやビーガンの人も増えていますが、それでもまだ肉食な人は多い。

私もアイルランドに来てバーベキューの名ホストへの道を探っているところです。

今年のアイルランドの夏は当たり年でした。

暑くて雨の日は少なく。

バーベキュー、何回やったかな。

で、ある日、友人のバーベキューで美味しいポークリブを食べたんです。
その場にいた男性陣が、

「リブうまいなー。リブサイコー。」
「じゃあさ、リブ対抗バーベキューやらない?」
「リブフェストだ!」

と、俄然盛り上がり。

夏も終わり、学校も始まり、リブフェストはやっぱり口だけだったか、などと思っていた9月中旬。
夫は、

「リブフェスト、来週土曜日に決まったから。」

あれ、やっぱりやるんだ。

イベントにはトラブルがつきものです。

という訳で週一の買い物リストにポークリブを追加。

リブと共に最近自分がハマってる自家製キムチと皆に好評なひよこ豆とブロッコリーのサラダの材料も。

キムチが好きすぎて暇さえあればキムチ作りな今日この頃です。

リブにマリネするのは子供達が食べると思って買ったパイナップルが余ったので、パイナップルジュースにして、生姜や玉ねぎもブレンドして醤油と酒を混ぜたオリジナル漬けだれで。
パイナップルは肉を柔らかくする作用があるんだそうです。

因みに矛盾するようですがワタクシ、酢豚やピザにパイナップルは断固反対派です。

漬けだれにマリネする前に肉は茹でた方がいいと聞き、圧力鍋で生姜やネギと一緒に調理する事に。

通常なら夫は夜はほとんど在宅なのにこの日に限って友達とセーリングに出かけてしまう。

男児2人は家の前の広場で8時まで遊び続け夕飯を食べさせ、赤児が泣き出す。

でも、圧力鍋のリブさえ茹で上がれば今日の任務は終了だ。

そう自分を宥めていたら、なんと事もあろうに圧力鍋が爆発。

ブッシュー!!という爆音と共に硬く閉まっていた蓋が外れ、豚の脂が混じる蒸気がキッチンに撒き散らされた。

うわー!何これ。なんでこうなるの⁈

ヘタをすると圧力鍋は爆発する。

蓋がきちんと閉まってない、部品をきれいに洗ってない、火力が強すぎる、
など、注意事項は全て確認した。

それなのに、なぜ爆発するんだ。しかもギトギトの豚の脂蒸気満タンで。

あー!
やってらんないわ、これ。
Rib Festとか言い出しておいて、友達とセーリングだと?

ふざけんな、子供3人の世話とリブの下準備任せるとかどんな御身分だよ。

圧力鍋の爆発に私の怒りも便乗し、そのストレス爆発をメールにして夫に送りつける。

「リブの圧力鍋が爆発してキッチンは豚の脂まみれになった。もう私はリブの調理はやらん。リブフェストやりたいんなら自分でやって。」

とりあえず、荒れたキッチンそのままに子供達は寝かしつけなければならない。

赤児を抱きながら男児2人の着替えや歯磨きを見ているところで夫帰宅。
私の怒りメールにおののく夫はキッチンに直行。

溜まった洗い物や圧力鍋爆発の後始末を黙々とやるのでした。
おかげさまでワタクシの機嫌は良くなりました。

リブ調理し直し。圧力鍋再爆発だけは避けたいため、リブは普通の鍋で煮ることに。

パイナップルと醤油の漬けだれジップロックで寝かせる。

因みに夫の弁によれば、セーリングは遊びではなくボート修理依頼者からセーリングに同乗して欲しいと頼まれたとのことで、接待セーリングだったそうだ。最初から言えばよかったのに。

謎のRib festを探せ?!

当日朝、メンバーチャットで友人の1人が学校の先生のメッセージをシェアしてきた。
そこには

「生徒の1人から明日Rib fest なるイベントがあるって聞いたんだけど詳細がよくわからなくて、他でも情報ないし、あなた何か知ってる?もしかしたらパブリックのイベントではないのかも。パブリックなら行きたいんだけど!」

ギャー!これ、うちの子が話したんだ。

確かにここ数日、息子1号が、
「リブフェストの話を学校の先生にしたら、行きたいって言われたんだけど、呼んでもいい?」

とか言っていたのを私は話半分で聞き流していた。
そっか、先生はパブリックのイベントと勘違いしたんだな。

メンバーチャットで、

「ヤバイ、子供の話を信じる先生面白すぎる。」

「今回成功したらそのうち、リブフェスを大きくしよう!」

と俄然盛り上がってくる。

9月某土曜日17時リブフェス開催

場所は、夫のボート修理業の新たな仕事場。

まだ整備されてないけれど、大きな屋根があるので多少雨が降っても大丈夫だ。
夕方までに、男性陣はバーベキューやテーブル、イスなどを会場に持ち込み。

来た人からリブを焼き始める。
テーブルにはサラダやパンやポテトチップス、チョコレート、飲み物が無造作に置かれ。

女性陣は談笑しながら飲んで食べてのんびり。

子供達は好き勝手に遊び。

男性陣はバーベキューに張り付き肉を焼く。

人のリブの漬けだれが気になる。

気合いの入った人は、わざわざシティのマーケットまでリブを買いに行き、牛、豚、子羊と3種の肉を買ってきたそう。
さすが、大人の遊びは本気で取り組むのが世界共通の不文律。

友人が仕込んだ肉

暗くなってきた頃、焼き上がる肉が次々とテーブルに上がってくる。

うま〜。

柔らかい〜。

このタレ、何味なの?

これがbeefのリブ?

こっち食べた?

これはちょっと辛口だね。

リブを頬張りながら皆言いたい事言うだけ。

肉が美味しい。

ビールも美味い。

子供達は勝手に遊んでる。

皆適当にリラックスして。

それでよし。

何かにかこつけて集まって食べたり飲んだりしたい人達。

今年のバーベキューシーズンは終わった感ある今日この頃。

来月はハロウィン準備です!

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。