変わりゆくけれど。

あけましておめでとうございます。飯塚です。

こちらは一月五日から子供達は学校が始まります。やったー冬休み、終了。

クリスマスのプレゼントで休暇を満喫した男児達。クリスマスの飾り付けも見飽きて、今回は早々と27日には片付けました。

クリスマス飾りは一月初旬も残っています。

日本人的には、いや27日だったら早々じゃないよ、と思うかもしれません。実はお正月飾りが存在しない国々では一月頭の今現在もクリスマスデコレーションやツリーは残っているところがほとんど。

年末に出かけたインドアのマーケット。クリスマス過ぎてもまだツリーはあります。

年始前に飾りを片付けるなんておそらく我が家くらいではないか、と。

家族全員で暇している年末年始だからこそ。

飾りを片付けたら、前から気になっていたリビングの暖炉上に飾る大きな世界地図に手を施す事に。

要領の悪い私、ポスターが届いてから額を発注すれば良かったのに、ポスターと額を同時に発注したもんだから額が異様に大きくポスターを入れると余白がありすぎた。

日頃から、どーすんだこれ。と眺めながら浮かんだ案。

地図の周りに世界の紙幣を入れてみては。

というわけで、10年前に世界旅をしていた時のお金を引っ張り出す。

世界旅とその前に周った国々、今のところ累計50カ国。

お金は一応分けて取ってある。

小銭はサランラップで国ごとにまとめている。お金のファイルみたいの買えばいいのにわざわざ買う気になれない。後はピルケースとかがいいのか?
昔一人旅していた時に「日本の5円玉や50円玉みたいに穴の開いたコインは世界でも珍しいので人にあげると喜ばれる」と聞いて5円玉をたくさん持っていったけど、デンマークも穴の開いたコインがあるのです。
一番気に入ってるお金。貴重なので飾らないで保管してます。

ただし殆ど小銭で紙幣が少ないのが今となると残念。という訳で夫の旅した国や滞在した国のお金も出してもらう。

8歳男児、地図やTVでしか知らない国のお金を目にして楽しそう。

昨年の一時帰国時には私の両親から古いお金を見せてもらい興奮する8歳児。(4歳児はすぐ飽きてしまった)
完成形。ちょっと上の並びを直したいけどだいぶ前より良くなった。日本の古い紙幣は先日帰国した際に私の父から息子が頂戴したもの。ポスターは昔の日本から見た世界地図(買ったのはドイツのポスター会社から)

換金しなくても旅行できる便利な時代。

近い未来を憂う夫と私。

私が旅した10年前。当時は現地のお金に換金して支払いするのが主流だったけどな。

学生の頃なんてトーマスクックのトラベラーズチェックなんてのもありましたよ。懐かしい。若い子達にはなんのこっちゃでしょう。

今はだいたいどこもカード支払いで済む。下手したら現地のお金見ないまま旅終わっちゃうなんてなんだか寂しいな。

日本に帰国した際に感じた事。

まだ割と現金社会。

友人と食事した際にも聞かれた

「ねぇ、ヨーロッパは本当に完全にカード社会なの?」

アイルランドに関して言えば、日本よりはカード社会。もちろん現金も使う人はいる。

我が家は収入が現金の時もあるため現金も使う派。

夫は年始に部屋の大掃除をし、溜め込んでいたお釣りの小銭(多分3年か4年分)を全て集めてみることに。しめて€625も!臨時収入的喜び。

お店はカードしか使えないセルフレジや自販機が増えてます。

話によれば北欧はカード社会がかなり進んでいるらしく2年間くらい一度もお金を触ってない、なんてインタビューを去年くらいに読んだのでアイルランドよりはカード社会な印象。

カードは便利。

だけど万が一、停電やカード被害、紛失したら止めなければならない。

私が旅した時代の南米はスキミング被害が有名でした。

スキミング被害で有名な南米のATM(10年前)。私もアルゼンチンかチリで(国境を行ったりきたりしたのでどちらで被害にあったかは謎)しっかりスキミングされてカードを止められた。

一緒にレンタカーで周ったオーストラリア人、アメリカ人、オランダ人、全員スキミング被害に。

ボリビアのウユニ塩湖ツアーの面々。
チリとアルゼンチンの国境越えはバス。この景色見ながらイミグレ待ち。

私は有事に備えてカードをもう一枚持っていたから難を逃れた。

南米、ニューヨークから日本の家に着くとカード会社から何通もの封書が届いていて、電話をかけると

「お客様、南米にずっといらしたようですが、その間に北米でハーゲンダッツのアイスクリームを$5ほど買われてはいませんよね?その不審な履歴が見つかりましたのでカードを止めさせていただきました。」

だそうでした。

あら、随分控えめな犯人。大きな買い物じゃなくてハーゲンダッツかぁ、気が合うな。私もハーゲンダッツ派なんだよ、美味いよね。なんて、犯人に親近感持ってしまう。(もちろんそのお金は引き落としされてはいない。)

便利さの裏にある落とし穴、知る必要があるし、有事に備えて現金は持っておく必要がある。

世の流れが変わり、生まれる物、消えゆく物がある。

お金は無くならないけど、持たなくてもいい時代になっている。

子供達がいながら海外旅行、なかなか腰が重いしヨーロッパ圏だと同じ通貨のユーロだけど、色んな国のお金、またちょっとずつ集められたらいいなぁ。などと思いに耽った年末年始でした。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。