スロウに酔いたい秋の夜。

おはこんばんちわ。
飯塚です。

冬時間になりました。

10月の最終週の日曜日でこちらは冬時間に移行しました。夏の間は日本との時差は8時間でしたが、冬時間は1時間更に遅くなり、日本との時差が9時間になります。

時間が変わるのは10月最終週の日曜日午前2時だそう。
なぜ24時じゃないんだろう。理由は聞かないでください。
スマホやコンピュータは自動的に時間は変わりますが車やアナログ時計はもちろん自分で1時間戻します。

以前より1時間遅くなった事で朝は明るくなりましたが、逆に日没は早くなりました。
もう6時には真っ暗です。
これでいよいよ冬本番な気分。
今週末はハロウィンですし。

煙突からやってくるのはサンタさんだけじゃなかった。

10月某日、今季初めて薪ストーブに火を入れました。
今月は好天続きで毎日太陽光がリビングを暖めてくれているおかげで、まだ火入れをしていなかったのです。

初火入れは10月中旬以降というのは遅い方です。

火入れの際に薪ストーブを開けたら、かわいそうに、煙突から迷い込んだであろうスズメの亡骸がありました。
たまに不運なスズメが煙突からストーブに落ちてしまいます。
たいていはストーブの中でバタバタ音がするので、気づいて開けて外に出してあげられるんですけどね。

つい最近も一羽救出してあげられたばかりでしたけど、亡くなったこの子は気付いてあげられなかったのか、煙突内でぶつけてそのまま落下したのか。腐ってもいなかったので、わりと最近に迷い込んでいたようです。

9月某日、ストーブ内でバタバタ騒いでいたスズメちゃん。ストーブ開けたらパニクって部屋を飛び回り、窓にぶつかり、捕まえて外に出しました。もう来ないでくれー。

我が家は煙突から鳥が落下してもストーブのドアを開けないと抜け道がないのですが、暖炉だと煙突からそのまま部屋に繋がっているため、カラスが部屋のなかで暴れまわった話などエグい話はけっこう聞きます。
他人事だと笑えるんですけど、実際自分だったら絶対嫌ですね。
しかも私一人だったら鳥以上にパニックになりそう。

ストーブ点けたし、飲むか!

話が逸れましたが、薪ストーブもつけたし、珍しく夫婦でジンでも飲もうか、とその日は秋の夜長を楽しむ事にしました。

元々はお酒が好きな私も基本的に家で晩酌はしないので、久しぶりすぎてちょっと嬉しくなったほど。

ちょうど一年前に友人達と摘んだsloesをジンに漬けて作ったsloe gin、丸一年経ったボトルを初めて味見することに。

スロウジン、スロウ=遅いって意味ではないのです。

味は梅酒に近いかもしれません。
氷とスパークリングウォーターで割って飲みました。
酸味と甘味がちょうど良いです。

これはクセになるな。色もきれいな赤。
自然の色ですがとても鮮やかです。寒くなってきた頃に寛ぐには暖色系のものを欲するけれどまさにこの色がぴったり。

摘むのは難儀だけどそれも良し。

Sloes は日本語だとスピノサスモモ、というらしいですが、聞き覚えのない名前です。
道端に生えている木に実がなります。3月ごろには小さな白い花が咲くのがSloesの目印。
私の夫は車を運転しながらこの花が咲いていた場所を秋まで覚えておいて10月に実を取りに行くのです。

スロウズの木です。

昨年のSloes摘み、夫の親友の息子さんも我が家の息子1号と年が近いこともあって奇しくも家族対抗になりワイワイ盛り上がりました。

ブラックベリーと違い高い木に成るので、大人でも手が届かなくて肩車をしたり。
難易度が高いほど燃える。これこそ本当の宝探し。

去年の写真。スロウズの木にはトゲもあるからきをつけて摘むんだよー。
昨年の写真。家族対抗スロウズ摘み。地味に盛り上がった。

ブラックベリーのように簡単に一度にたくさん摘めないため、秘密のスポットを車でちょっとずつ移動。それでもその日だけでは足らなかったので冷凍し、まとまった時に砂糖とジンと一緒に漬け込みました。
ちなみにこのSloes、生だと酸味が強すぎて食べないそうです。見た目はブルーベリーみたいでおいしそうに見えるんですけどね。

このスロウズ、調べたらジャムにしたり、塩漬けにすると梅干しみたいになるというのを今回初めて知りました。

梅干しかー。
梅の木はこちらにはないので、梅干し好きなら試したくなるかもしれません。ちなみに小生は梅干しが好きではないのでそこに食指は動かないのですけど。

スモモ科の木ということで、白い花や、実の甘酸っさは確かに近いものがあります。

実の大きさや色はブルーベリーに似てます。

今年もそろそろ摘みに行きたいのですが、初霜以降が旬とされているようです。それというのも霜や冷気により実にヒビが入り、お酒に浸けた際に、成分が出やすいからだそうで。

昨年は10月中旬に摘みに行ったけれども今年はまだ霜はないのです。
寒くなって欲しくはないけど、摘みに行きたい複雑な気分。

しばらくはコロナのロックダウンで5km以内で生活しないといけないのですが、この点はクリアしているのは幸いです。
田舎生活万歳。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。