庭の住人。
おはこんばんちわ。飯塚です。
とりあえず天気の話をしよう。
イギリスで語学留学した際に、
「イギリス人は人と会うと挨拶の後に天気の話をする」
と聞き、日本みたいだな、と思いました。
この点、アイルランドも同様です。
ただ、四季の移ろいがはっきりしている日本は天気の話というより季節の話をしますよね。
今年は梅雨入りが早いというのはニュースで見ました。
(余談ですが、四季というのはもちろん日本以外の国にもあります。なぜ子供の頃に四季は日本にしかない、みたいなデタラメを教えられたんだろう。)
アイルランドは日本と違い四季や気温の変化はあまりなく、1日に四季があるとも言われています。
朝は快晴で青空なのが突然曇天になり大雨。それもほんの数分で終わったかと思えば、また青空。そしてまた豪雨…。(この逆パターンも然り)
それもあって話題は季節の話というより天気や気温についてです。
青空だと
「晴れてて気持ちいいですね」
と笑顔。
夏は20℃過ぎれば、
「暑くて茹で上がりそう!」
と言いながら満面の笑み。
雨天だと
「最悪ね、何も出来やしない!」
顔をしかめる。
3月以降、服に変化がないって…。
で、今月5月は
「毎日寒いし雨ばっかり。今年の5月はまだ冬みたいで最悪!」
と愚痴しか出ないほど、気温が上がらない。
体感温度は3月と同じくらいじゃないかと。
大体毎日12℃くらいです。
夏至まで1ヶ月切るというのに、未だに私はヒートテックにモコモコのフリースを着用中。
土砂降りの雨だった昨日、買い出しには冬用の起毛ブーツを履いて出かけ、おやつはお汁粉食べました。ってまんま冬です、これ。
ニュース番組も外からの中継キャスターはウールのコートに温かそうなマフラーを首に巻いています。
さすがに6月には気温上がって欲しい。
そうでもないと今年は一年中ヒートテックとフリース着る羽目になるかもしれない。
(8月にはもう秋です)
ツバメが戻ってきました!
そんな寒い春なのに、自然界は律儀に機能しているのは救い。
昨年10月に我が家のガレージからアフリカに旅立ったツバメ、なんと今月頭に無事戻って参りました。
犬の帰巣本能や鮭が生まれた川に戻るのは確かに凄い。
しかしながらツバメは国境も大海原をも超えて巣に戻ってくる。
この本能という自然の摂理に今更ながら驚かされます。
彼らが住み着くとガレージは糞害にはなるものの、無事に戻ってきたことは無性に嬉しく、息子にもツバメの旅路がどれほど長かったか話しています。
巣は天井の奥にあり我々から見えないのが残念ですが、また雛達には無事に大きくなってもらいたいものです。
田舎はバードウォッチング天国。
コロナになりバードウオッチングが流行っているアイルランド。
日本とアイルランド、鳥事情は結構違います。
雀はいるけどカラスはアイルランドにはいません。
カラスによく似た鳥はいますが生物学上カラスではないんだそうで。(それなのに私はカラスと呼んでいる。だって見た目は小ぶりカラスそのものだから。)
そういえば、日本に初来日したスペイン人もカラスの写真ばかり撮っていたのでなぜか聞いたら、スペインはカラスがいないから、と言っていたのは驚きました。
私自身の旅でも鳥は確かに印象に残っている。
アフリカのサファリで見かけた不思議な色の鳥。
ドイツで見かけたバレリーナみたいな鳩のような鳥。
南米のハミングバード。
インドの遺跡に住み着いていた綺麗な緑色のインコの群れ。
鳥はその土地の野生動物を知られる一番身近な動物なのかもしれません。
夫は夜間に家の庭でハリーポッターに出てくる ような大きな野生のシロフクロウを見たことがあるようです。(私は見たことありません)
キジは道端ではよく見かけるし、我が家の庭でも鳴き声をよく聞きます。
「キジも鳴かねば撃たれまい」
ってのは本当。
甲高い声でギャギャー!と鳴きながら重そうな身体で低空飛行してますから。
動きがトロいから猟銃で撃つのは難しくなさそうです。夫や彼の友人のほとんどが猟銃を持っていて以前はたまに狩りに行っていました。
鳥を見るのが大好きな子供達。
息子達は生まれた頃から家のリビングの大きな窓に張り付きいつも鳥を見ています。
虫や動物好きな子供達、3歳の息子2号も窓から見える鳥の名前はほぼ覚えているよう。
餌場にはスズメが一番よく来ますが、次によくみるのはロビン、日本語だとヨーロッパコマドリだそうで。
クリスマスカードで表紙になるような、冬を代表する鳥ですが夏場も普通にいます。
大きさはスズメくらいでお腹はオレンジ色。
愛らしい見た目とは裏腹に縄張り意識がとても強い性質で餌場で他の鳥が来ると攻撃を仕掛けます。
前に住んでいた家ではキッチンから古いパンやらを鳥に与えていた事もあり、このロビンが私達家族に懐いてくれました。
キッチンダイニングエリアに人の気配がするとどこからともなく窓の横に飛んでくる。
その様子はまさに
「ハロー!ご飯はまだ?」
とでも言っているようで、そのロビンちゃんは紛れもなく庭の住人でした。
夫が庭で作業していると彼の周りを飛び回り、息子が庭でオヤツを食べていると隣にきておねだり。
私が扉を開け放していたら家の中に入り込んだ事も一度や二度ではない。
最終的には手から直接パンの餌付けにも成功したのです。
庭が狭かったその家には2年間しか住まず、同じ町内の今の家に引っ越してきたのですが、心残りはロビンちゃんとのお別れでした。
新しい家主さんからご飯はもらえてるだろうか。
また鳥達とお近づきになりたい。
今の家はキッチンから直接庭に出られず、餌場に近づく前に鳥達はいつも逃げてしまうため、この庭のロビンや他の野鳥とはまだ仲良くなれてません。
前の家でのロビンちゃんとの交流を覚えている6歳の息子は、当時を懐かしがります。
ただ、昨冬からブラックバードがやたらと家族のあとをついて回るようになりました。
私が洗濯物を干しに出ると、どこからともなく足元に現れる。
毎回近くに来るので、家族でも
「庭に出るとブラックバード必ず来るよね?」
と話題になったりして。
畑仕事をしている夫の後について、土から出てくるミミズをほじくり返して食べるそう。
子ども達はミミズを見つけては、このブラックバードに投げて食べさせて遊んでいました。
鳥達は縄張りの庭で私達の行動を常に観察しています。
また以前のように直接餌付けできるくらいに鳥達とお近づきになりたいものです。