アイリッシュ的カフェり方。

おはこんばんちは。飯塚です。

大掃除、アイルランドは年末ではなく春にするのが一般的らしいです。

寒くて雨ばかりの(雪はほとんど降らない)ジメジメした冬を越えて、暖かくなるとアイリッシュは家を片付けたくなるんだそう。
しかし日本人の私は12月中旬から、頂いた子供服や、整頓してない引き出しなどをやっと片付け始めました。

おせち料理作りと同時に始めたキッチンの掃除は年内に終わるわけもなく年明けに本腰入れ始める始末。

大晦日からほぼ家から一歩も出ないどころか狭いキッチンに篭り、棚や引き出しから全てを出して、拭いて総入れ替え。
2年半使って一度も大掃除や整理整頓しなかったのだから無理もない。

掃除と引きこもりに自分自身痺れを切らし、どこか行きたい!

何か食べに行きたい。

夫は仕事をしているから、子供達を連れていかねばならない。

こんな時に一番いいのは。

「ガーデンセンターに行くよー!」

アイルランドの田舎の人達はご飯を食べたり、友人とお茶する為にガーデンセンターに行きます。

基本的に車社会。

アクセスしやすくて駐車場代が無料、というのが利点。

数年前にも友人とご飯食べに行くのに、わざわざ郊外のガーデンセンターに連れて行ってもらいました。

メニューはサラダやロースト系、サンドイッチ、ケーキやスコーンが充実していて、見た目もオシャレで味も確かに美味しくて。

え、このクオリティ、ガーデンセンターじゃないよね。立派なレストランですよ?

この時、私の中でガーデンセンターの概念が変わりました。

日本も田舎は同じなんだろうか。

夏休み、出産前日にも私は男児二人連れて近場のガーデンセンターでランチをしました。

そこは友人が連れて行ってくれた所ほど食べ物のクオリティは高くないけど、メニューも豊富で居心地は良かった。

子供達はあそこにまた行ける!と大喜び。

外食なんて滅多にしない我が家、非日常のイベントが嬉しい男児達は散らかったおもちゃを超特急で片付ける。

12時過ぎ、車を20分ほど走らせ、到着〜。

中のカフェ、いつ来ても並んでる。ただ、オーダーに時間取られているだけで、ちょっと待てば入れる様子。

カウンターでトレイを持って並びます。

子供達と列に並びます。

クリスマスが終わるとセールシーズン。
店内は婦人服、アクセサリー、家具、インテリア雑貨、キッチン用品が陳列されている。

こんなおしゃれなソファを今買ったところで子供達にシミだらけにされるのは目に見えてる。素敵なリビングにできるのは何年後??
壊されるのが怖いので男児たちには売り物近くを歩かせません。

特にこのガーデンセンターは近場の女性が友達と待ち合わせてご飯やお茶しにくるのでしょう。

女性客の購買欲を掻き立てる物がずらり。

私のデブ期が終わるまで服も買う気なし。

一部のお皿が50%オフなのは気になるな。
我が家のキッチンの収納には限りがあるからあまりお皿は買い足し出来ないけど、後で見たいなぁ。

男児達は何を食べようか、と話している。

前に来た時に息子1号は子供用パンケーキ、息子2号は子供用ピザを頼み、どっちも小さすぎて全然お腹いっぱいにならなかった事はしっかり覚えている。

息子1号「前のキッズパンケーキは小さかったから、今日は大人のパンケーキにする!」

息子2号「僕は大きいピザ」

メニューを見ると、朝ごはんメニュー、サンドイッチやサラダ、キッズメニュー、ケーキ類、らしい。

私「ねぇ、パンケーキは朝ごはんメニューにあるから大きいの頼めるけど、ピザはキッズメニューのだけで、大きいピザはないみたいよ。どうする?二人共パンケーキ食べる?」

甘党の息子1号、しょっぱい系好きな息子2号、好みが違う二人。大人のパンケーキをシェアしてベーコンのトッピング付ければいいか。

最近ランチはガッツリ食べず、軽くフルーツやクラッカーとチーズをつまむ私。頼んだのはカフェラテにミニキッシュとケーキ。

ケーキのラインナップ。日本のケーキ屋ほどの華やかさはないけどまぁまぁいい感じ。息子1号「ママはあの赤いの食べるのー?一口ちょうだいね」

それぞれジュースもつけてお会計しトレーを持って席へつく。

アイルランドは現状、ワクチン接種済みまたはコロナに罹った証明を掲示できる人だけが店内飲食可能です。

私達は店内飲食できるのですが、男児達は外で食べたい。ワチャワチャうるさい我々は外の席の方が合ってる。
店員さんに指示されたテーブルにつき、パンケーキを待ちます。

この日の気温は6度と寒いけれど、風も入らないし陽は出ているし天井の赤外線ヒーターが点くので席は暖かい。
男児達はヒーターに大喜び。

しばらくしてパンケーキが来た。

2枚の大きなパンケーキと2枚のカリカリベーコン、メープルシロップ。
私のミニキッシュのお皿を息子2号用にしてパンケーキとベーコンを二人で分けさせる。

甘党1号はメープルシロップたっぷり。
2号は何もつけずにムシャムシャ。

パンケーキとベーコンで幸せになれちゃうアイルランドの子供たち。

息子1号は母が食べてるきれいなケーキも味見。

たまの外食、いつになく笑顔で楽しげな男児達。

しかも、今日はたっぷり大きいサイズのパンケーキ。カリカリしょっぱいベーコンを齧って味変できるのもポイント高い。

そうだよねー、私だって毎日ご飯作って家で食べんの、飽きるんです。

キッシュもケーキも劇的に美味しい、という訳ではないけれど、気楽に子供連れて食べに来れるっていうのがいい。

お腹が満足するとガーデンセンターを見て歩く。

家とガーデンに時間とお金をかけてこそアイリッシュ。見るだけでも楽しい。

最近はアジア系なガーデンオブジェが流行りなよう。

こういうの、日本人は逆に恥ずかしくて買えないよね?

男児達は「何これ、変なのー」と揶揄しながら走り回る。確か前回と同じ展開。

これが違和感なくあるガーデンてどんなんだろ。気になるわー。

セールのクリスマスデコレーションにも心惹かれつつ、前から欲しかった長方形皿を50%オフで手に入れて、久々に買い物できた私も満足。

帰りは近くの公園でしっかり遊び倒して男児達は有り余るエネルギーを発散。

子供達のエネルギーを電力に還元できたらエコなのに。頭のいい科学者さん、そんなのできないかしら。

寒空の下ベビーカー押しながらブルブル震えて待つ母。

走り回った挙句、大きいパンケーキをさっき食べたばかりなのに、
「お腹すいたー」

子供ってなんでこんなに燃費悪いんだ。

日が短い北ヨーロッパの冬。3時過ぎにはもう夕方。寒いし、家帰って温かいココアでも飲もう。

ビーチで一日中過ごせる季節までは月一でこんな休日を過ごすのもいいかもね、
などと子供達と話しながら帰途に着いたのでした。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。