親子日本語奮闘記 3

おはこんばんちわ。飯塚です。

先月2週に渡り書いた続き、やっと書く気になりました。

正直な話、この問題について2週間書いたら嫌気が差し、3週に渡り脱線していたのです。

常日頃、頭を悩ませ自問自答している日本語問題。

しかしいざ、書き進めるといいたい事が山ほどあるような、でもそのどれもが堂々巡り。

はい、下手な考え休むに似たりとはこの事です。

なぜ子供に日本語を身につけて欲しいのか。

前回、このブログを書いた際にこのサイトをFacebookやインスタでもシェアしました。

インスタは海外在住や国際結婚の方も多いので、何かアドバイスください!と一言添えて。

頂いたコメントで、

「日本に住む予定がないのになぜ子供達に日本語を身につけて欲しいのですか?」

と聞かれまして。

確かに、現状私達家族が日本に住む予定はありません。

それでも尚、子供達に日本語を身につけて欲しい、と思うのは海外在住日本人ハーフの方で、日本語を話せない人達の後悔や後ろめたいという感情を見たから、に尽きます。

「日本語を話すの?」

と聞いた時の彼らの表情の曇り方。

嫌なこと聞かれたな、的な気まずい雰囲気。
それを子供達や自分自身が味わいたくない。

文化的にも他国にはない魅力がある日本。

成人した日本人ハーフが突然日本に興味を抱いた際に、親から日本語の基礎を教えられなかった人が親を恨む、といった話も非常に説得力がある。

友人の息子さんも幼い頃は日本語学習に興味がなかったけれど思春期になり、ネットで日本の文化にハマっていて今は自ら若者言葉や漢字の勉強をしているのだとか。

母親は子供が幼い頃、ひらがなとカタカナを覚えさせて良かった、と今改めて思っている、と言う話などは励みになる。

与えられる環境や習慣に疑問を抱かない内に日本語を染み込ませれば後々の後悔はないはず。

その強迫観念があるのです。

日本語で会話する友達がいればいいなぁ。

だからといって、嫌がる子供に無理矢理日本語を話させたりする事だけはしてはいけない。

私はずっと家で日本語を話しているので、幸い子供達は私の日本語には抵抗はありません。

例えば、息子達が何かを探すときや物を取ってきて欲しい時もあえて日本語で遠隔操作をします。

「あの箱の中にあるよ」

「テーブルの下に落としたでしょ」

「木の横にいるあの鳥、見える?」

日常の

単純な会話で上、下、横、中、と言う言葉や名詞を覚える。

日本語を話す息子1号、第一言語は英語なので一時期まで英語の文法で日本語を話していました。

「ダディが言っていたのは〇〇なの」といわゆる英語の
Daddy said 〇〇.
という風に。

その癖はいつしか消えて今は
「ダディは〇〇って言ってたよ」とより自然な日本語に改善されています。

私の両親とSkypeをする際は日本語で会話。

時差の関係でSkypeをする際、こちらは朝。するとその日は私に返す言葉の日本語率が上がる。
日本語脳になるんでしょうね。

毎日Skypeとかzoomで日本人やお友達と会話したら彼の日本語力は鍛えられるはず。

日本に帰れなかった昨年の夏も私の日本人の友人宅に遊びに行った際、張り切って日本語話していました。

息子1号に影響されれば日本語にさほど興味ない3歳の息子2号も日本語率が上がるのかしら、と淡い期待を抱いてみたり。

という訳で、もし西の果ての6歳児とzoomでもしたい、という方がおられましたら是非ご一報ください。
(友達募集中)

TVで日本語を覚えた我が子。

息子1号が2歳から3歳の頃はTVは日本語しか見せなかったのですが、それはかなり効果がありました。

TVの言葉をよく真似していたし、当時の彼の一人称は

「オレ様」

大好きなバイキンマンから拝借。
誰からも突っ込まれないし可愛かったな。

我が家はジブリの映画を始めドラえもん、ポケモン、妖怪ウォッチ、戦隊シリーズなどかなり日本のTVは見ています。

ただ、実は3歳の息子2号は日本語のTVを見るのがあまり好きではない。

なぜなら今の息子1号には大好きなアメリカ人のYouTuberが何人かいて、自動的に弟も一緒に見るので、苦手な日本語のTVは見たくないのです。

最近イギリスアニメの「ペッパーピッグ」を日本語吹き替えで見始めました。
見ながら、ストーリーを聞くと英語できちんと説明してくれるので話は理解しています。

先日は突然、TVを見ながら初めて日本語で

イチ、ニ、サン、シ、ロク、
と数を数えました。

今まで、英語でしか数えた事がなくて日本語で言った事がなかったので、この変化は嬉しい。

わからない単語が出てきた時も聞いてくれます。

What is took a rainbow ? 

と聞いてきたので、え?何だろ、took a rainbow? と思いながらTVの話を一緒に見たら、

かくれんぼ、

の事でした。謎が解けて良かった。
日本語の発音も英語風の息子2号、すぐに理解できないのがもどかしい。

因みに息子1号は虫や動物好きなので日本人のお気に入りYouTuberもいます。

アイルランドにいないカブトムシ、クワガタ、カマキリなどを捕まえる人。
さかなクンの動画もよく出来ていてなかなか面白い。

この動画見ながら、いつか日本で虫を捕まえたい!
と言う夢を膨らませてます。

遊びながら自然に学べたらベスト

何かを習得するのは容易ではない。
子どもは特に、好き、楽しい、という感覚がないとヤル気にはならないんですよね。

幸い息子1号はひらがなとカタカナをゲーム感覚でモノにしたので、本人は勉強させられてる感はなかった。

2年前。「このきがるさ」ってユニクロかなんかのコピーと思い、「何、この気軽さってどこで覚えたの?」と聞いたら「違うよ!猿がキノコって書いたの!」とまさかの右から左読みだった。

出来るようになった時の喜び、周りの誰も出来ない事を自分は出来るという優越感は得られる。

手紙や物語を作って本作りなどした事もあります。

我が家ではたまに、ひらがな、カタカナ維持のために宝探しゲームをします。

小さな紙を4枚ほど用意。
一番目の紙から四番目までの紙の隠し場所をそれぞれ書いて最後にチョコレートやスナック菓子を見つけるゲーム。

息子はこの遊びが好きです。

また、何かで読みましたが、海外に住む日本人ハーフの男の子、電車好きが高じて駅名をマスターしながら漢字を覚えた、と言うのもいい例です。

我が家はまだゲームはないのですが、桃鉄はやらせてみようかな、とも考えています。地理や名産物も覚えられるし。
結構ハードル高そうですけどね。

日本語に関しては特に、褒めて伸ばす!
子供達が間違えても怒らない、笑ってバカにはしない、ことだけは徹底しています。
もちろん間違えるのはしょっちゅうですが、その時は正しい言い方を普通に教えるだけ。
子供のヤル気を削がない、プライドを傷つけない。

うんこは日本のお家芸ってご存知ですか。

話題のうんこドリル。
これも息子は大好き。
テキストに出てくる全ての文章がうんこ。

子供というか男児ってなぜあんなにもうんこが好きなんでしょう。

というところから、このうんこドリル開発した人は天才です。

全ての例文がうんこ。うんこのおかげでやる気が出るなんて凄い。

アイリッシュの夫も、このテキストはある意味素晴らしいね、と大絶賛。

あまり見る気にならなくなった日本語のアニメも、日本のお家芸なお下劣アニメのお陰でまた見る気になりました。

クレヨンしんちゃん、
おぼっちゃまくん、
おしり探偵、

おぼっちゃま君、私も小学生の頃かな、漫画読んでて結構好きでした。

こういう下ネタ系のアニメは欧米には無いですね。
3歳児はクレヨンしんちゃんの真似、人前でパンツ下ろしたりするので弊害もあります。

アイリッシュの子はこういう事をしないので、私も慌てて言い訳します。

「今、とにかくお下劣な日本のアニメにハマってまして!ホント、困りますね!」

でも、このわかりやすさに惹かれるんです。

ともだちんこ!
(ちんち○ブラブラしながら)ぞーうさん、ぞーうさん!

私からしたら日本語見てくれればうんこだろうがお尻だろうが何でもいい。
下品バンザイ!ですよ。

毎日の積み重ねが大切です。

中年太り化するので私もワークアウトの習慣化を心がけています。

朝のジョギング、スクワット。
やり始めは確かに面倒。

ただ、慣れるとちゃんと毎日のルーティンになる。

歯磨きと同じ感覚にすればいいのです。

日本語の勉強も生活の一部にすれば良いだけ。

インスタで知り合った中学生のお子さんを持つ方、補修校に頼らずに、配布される教科書と共に自身で買う国語と算数ドリルを学校の宿題をやるついでに毎日やっているのだそう。

子供の頃からの習慣にしたお陰で、お子さんは日本語の勉強に抵抗がないと言います。

我が家も学校の宿題が毎日あるので同時に日本の教科書で軽く勉強を始めました。
また寝る前の読み聞かせは赤児の頃から欠かしません。

いつか日本の学校行ってみたい。

実は息子1号、いつか日本に帰省した際には日本の学校にちょっとでも通ってみたい、という夢もあります。

海外在住ハーフの人で、長い帰省中にほんの数週間だけでも日本の学校に編入する話はよく聞きます。

彼はそれをしたくて仕方がない。

4月某日、ピッカピカの一年生の息子に日本の教科書が届きました。日本政府は日本国籍を持つ世界中の小中学生に教科書を無料配布しています。ありがたい制度!

日本の学校を知りたい。
日本人のクラスってどんな感じだろう。
給食を食べてみたい。
掃除の時間は本当にあるのか。
親の送り迎えなしで友達と学校に歩いて通うの楽しそう。

と興味が尽きません。

人見知りしないタイプなので、実際行けたら凄く刺激になりそうです。
コロナが落ち着いたら是非実現させたいです。

それをモチベーションに日本語の勉強をコツコツ続けらればいいのですが。

我が家は幸い息子1号が日本語に対して向上心もあるので、影響されて2号も日本語力が上がることを願っています。

親子日本語奮闘記、長々と3回に渡って書きましたが、シーズン1はこれを持ちまして一旦終了。

とはいえ、まだまだ発展途上の我が家。

また進展や問題があれば書くかもしれません。

そのうち私自身の英語ポンコツ問題も触れてみようと思っています。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。