カオスなナポリ
おはこんばんちは。飯塚です。
12月になりました。我が家はアドベントカレンダーとエルフさんの登場です。
なんだかんだで楽しかったイタリア旅からもう1カ月経っている事に驚愕しています。

一年の後半はいつも早送りしてるみたいに感じるのは私だけなんでしょうか。
2012年のナポリの記憶
先週、ローマの話を書きました。
遺跡の中に都市がある、
などと言われるローマ、3,000年前の歴史を日常的に感じられる唯一無二の美しい都市。
そのローマから特急電車で1時間、約200km南下しナポリへ。
ポンペイが近いのとポンペイ関係の博物館が市内にある港町。
13年前に行ったのですが、確か二泊だけであとはアマルフィ近くに長めに泊まりマラソン大会に向けて走り込みをしました。
今でも鮮明に記憶していることがあって。
ナポリの宿に着き、パソコンを開けたら語学学校で一緒だった北イタリア出身の友人、ステファノからメールが届いていて。
「チャオ!イタリア旅行楽しんでる?イタリア周遊するのはいいけど、ナポリだけは行ってはだめだよ。あそこは汚いし治安悪いしスリばっかりだから北イタリア人も近寄らないようにしてるから。ナポリは泊まらないでアマルフィ行きなよ。アマルフィは美しいし危なくないよ」
なんて書いてあったのです。
まさにナポリの宿にチェックインしたタイミングでこのアドバイス…と呆然としたけれど、とりあえず街歩きはしたんです。
特に危ない目には合わなかったけれど、汚い、という点は同意しました。でも食べ物が安くて美味しかった。

ホールのピザが€3.アランチーニというライスコロッケみたいなのが€1でお腹いっぱいになる大きさ。
イタリアの他のエリアではまずない価格帯で貧乏旅行者にはウハウハだったのです。
というわけでナポリはそんなに私の中で評価低くはなかったんですけどね、今回はまた違った形で上書きされました。
駅近を避けたら裏目に。
これ、ヨーロッパあるあるなんですけど中央駅周辺は危ない、ってイギリス、フランス、ドイツもドラッグディーラーやホームレスがウロウロしているから駅周辺に宿を取るな、みたいなのはある意味常識で。
で、それを気にしすぎて宿が駅から離れ暗い路地入ってしまいました。
もちろん宿探しは宿泊客のレビューも読み大丈夫そう、と友人とも納得したつもりだったのだけど。
私が先に宿Airbnbにチェックインをしたのだけど
「うわー、こんなところだったか、ちょっと間違えたな」となったものの、来てしまったし仕方ない。
宿周辺に限らずですがどこも路地がまぁ酷い荒れようで。
道路脇にゴミが散乱してるし歩道には💩があちこちに落ちていて下見ながら歩かないと確実に踏む⚠️
何、これ?こんな💩ばかりある道、記憶にないくらいだ、と早速幻滅してしまう。
道がそんな状態だからか景観なんて誰も気にしていないわけで。
ヨーロッパは洗濯物を外に干さない
ローマも私は何気なく観察したけれどテラスやベランダに洗濯物を干すお宅は皆無。
植物やお花の鉢植え、テーブル、椅子を置いてます。
それがナポリは洗濯物あちこちに干し放題。
「生活感100%な街」と言えば聞こえがいいか。

洗濯物を外に干す民な日本人にはそんなに嫌悪感はなくて、むしろ親近感すら覚えるけれど、欧米人にはこの雑多感が許しがたいのかも。
ヨーロッパ、アメリカ人の
「洗濯物を外に干す=貧乏人」な偏見こそ改めるべきなんじゃないの、本当は。
世界中の人が洗濯物を干せば経済的かつエコなのに。もっと太陽光で乾かした方がいいよ、なんて、ナポリを歩きながらぼんやり考える。

とにかくこの洗濯物を干す感覚とかもイタリアでは異質なんです。
ちなみに、私の住むアイルランドの田舎では洗濯物を外干しします。
イタリア人の「ナポリに行くな」の真意とは。
家の外観を重視するヨーロッパ的感覚はここにはないらしく建物もどこもわりと塗装や壁がボロボロで壊れっぱなし。
そこはかとないアジア的雰囲気もあり、そのあたりが好きな人にはだいぶ刺さるはず。
経済的にも困窮しているのよね、きっと。
インドを一周した私にはナポリの汚さはインドに匹敵くらいはレベルではないか、と感じました。
街が汚いとか、治安悪い、と悪評高いナポリ。
博物館もあるので駅前には大きなホテルや観光客向けなレストランが並んでいるものの、ちょっと外れると観光客はほぼ見当たらない。
きっと、観光客はナポリには泊まらず電車で1時間南のソレント、アマルフィに行く。

ナポリの話をSNSにあげたらナポリに住んでいた日本人が更にナポリの荒廃ぶりを裏付ける証言してくれました。
イタリアは豊かな北、貧しい南、と経済的にかなり差があるのは有名な話。その南の都市ナポリはイタリア人にもある意味「差別されている」場所なのだそう。
日本でもそういう場所あるでしょ「行ってはダメですよ」と人々が話す、そこだけ地価や物価が格安なそんなところが。
だいたいどこの国もあるはず、そんなダークな話。
荒れた路地は確かに危ない雰囲気もあった。暗く、💩があちこちに転がる道を歩きながら友人と
「ナポリ確かにちょっと怖いよね、一人じゃなくて良かったなぁ。一人なら夕飯食べに行って宿に帰れないよね」
なんて話す。
ちなみに朝起きたら友人の第一声が
「ねぇ、夜中に銃声聞こえなかった?」
だったので私の眠気はすぐに吹き飛んだ。
え〜!いや、寝てたしわからない!
事実は闇の中とはいえやっぱり治安は良くないみたい。
博物館ついでにナポリで食べよう!
ナポリのご飯は美味しい!という前回の記憶は上書き保存されました。
ちなみにローマでハズレのレストランを引いた苦い経験から、一応行く前にはレビューなんかはチェックしてお店選びをして外出。
結果的に大成功でシーフードのパスタとかニョッキ、揚げ物なんかは絶品で。

お店の人も親切で凄く対応良かったし好印象しかありません。
アマルフィやソレントの観光客向けのレストランは美味しくなかった記憶があるし、ナポリの地元民が行くレストランは信頼できる気がする。
朝ごはんはパイのショーケースを陳列したカフェが数百メートルおきにあり、日替わりでお店変えて朝ごはんもしっかり美味しく食べられる。

ちなみにコーヒーとクロワッサンのセットで€2なんて看板もあったのは驚愕。ナポリ価格すごい!
ヨーロッパでも最安値くらいなんじゃないかと。
アイルランドなら安くても€5はします。
ピザも€6で味もサービスもしっかりしているからナポリの博物館の帰りにご飯場食べるのはおすすめできる感じ。

学生さん達がカフェで賑やかに談笑していたり、子供達も親御さんに連れられて学校に向かう姿もあり人々は普通に生活している感じはして、ローマよりはイタリア人の日常が垣間見える街。

イタリアの違う一面が見られてそれはそれでよかったかな、なんて私達は話しながらナポリ名物のピザを頬張り、ローマ行きの電車に乗りました。