イタリアを食べる。

おはこんばんちは。飯塚です。

日本からイタリア旅行に来た友人達と合流して一週間イタリア旅行しました。

なんていいご身分なんだろう。子供達の送迎など全てお願いしてホリデーだなんて幸せ者!

いやー、楽しかったな。

7日間不在にしてたら一斤分パンの空き袋が7つあった。11歳、7歳、4歳、食べ過ぎじゃない?

イタリア人の食へのプライドとは。

イタリアの食べ物はなーんだ?

ピザ、パスタ、ラザニア 、フォカッチャ、ティラミス、ジェラート…。

イタリアは世界でも一番「子供達も食べ物をいくつも連想できる国」はないのではないか、と思う。

ロシア、ブラジル、子供が知ってる代表的な食べ物あります?インドはカレー、とかあるけど。スペインはパエリア、ドイツはソーセージ、イギリスはフィッシュ&チップス、でもピザやパスタみたいな市民権はなく、一般的に馴染みがない。

アメリカはハンバーガー、メキシコはタコス、日本はお寿司なんかはあるけど。

この比較だけでもイタリアは特別かな、と思う訳です。

イタリア人、食べるの好きだし「食」に関してもこだわりも強ければプライドも高い。

ちなみにイタリア出発前の夫のアドバイスは

「ピザやパスタ食べる際にタバスコは絶対頼むな」

これね、年末に家族旅行で行ったアムステルダムのイタリアンで私やってしまいまして、店員さんに睨まれて。

家族旅行の苦い思い出です。

イタリア由来ではないタバスコ、本場では頼んではいけません!

あとは、カルボナーラ。

イタリア最終日に食べたカルボナーラ。やっぱりしっかりアルデンテ。

日本人はたいていカルボナーラに生クリームを入れますよね?あれは間違い。

本場のカルボナーラはクリームは入れない。卵黄、ペコリーノチーズ、パンチェッタ、黒胡椒、なんだそうで。

何年か前に有名なアメリカ人料理家がfacebookでカルボナーラを紹介していたのだけど、それに生クリーム入ってたんです。

お!こりゃコメント欄は燃えているに違いない、とスクロールしたら期待通りの大炎上!

イタリア人が揃って渾身の大抗議してるの、なかなか見応えありました。

イタリア人の食に関するプライド、実はイギリスで放送された料理番組の一コマがあって日本語訳もついているので観てください。

イギリス人のパスタに対する見解で、イタリア人シェフは苛立つのだけど、その例えが秀逸で。イギリス人司会者達を困惑、爆笑させているのがたまらない。

彼の説明にあるように「クリームが入っているのはマカロニチーズ」だと言う見解もわかる。

イタリア初日、本場のカルボナーラを食す。

ローマ初日、私が会う友人達が唯一、一堂に会する日だったので、待ち合わせして全員紹介。

パンテオン近くのレストランに行きました。

女4人、人数多いとたくさんオーダーできるのが嬉しい。

イタリアンは前菜、スターター(パスタ)メイン(肉か魚、ベジタリアン)、デザート、みたいな頼み方をします。

前菜はアーティチョークとズッキーニの花にチーズが入ったフライ
本場のカルボナーラ!アルデンテで卵の濃厚な黄身とチーズ、がパスタに絡んで最高!

前菜のアーティチョーク、ズッキーニの花フライ、パスタ、ナスのトマト煮も、ピザも、どれも最高。

トマトパスタも。かなりしっかりアルデンテなんだね、と学ぶ。歯応えよし!

お皿が来るたびに「わぁー」と歓声をあげ、一口食べたら「おいし〜」の連続。

ピザ、ナスのトマトソースとチーズ焼き

他に言うことないのよ。幸せな瞬間ってこれだよね。

お腹いっぱい、たくさん話してもう一軒ちょっとだけ話して帰ろうか、飲み物だけ飲める店をはしごして。

観光シーズンを過ぎたローマ、レストランの客引きはちょっと退屈そう。見るからに観光客な私たちを愛想よく迎え入れてくれた。

観光客狙いのレストランは要注意

ただね。

イタリア=食、だからレストラン全部美味しいと思ってはいけない。

観光地はたいして美味しくない店もかなりある。それが私の13年前のイタリア滞在の記憶。

残念ながらその記憶は今回更に上書きされてしまう事に。

今回、ローマ二日目夜がまさに大外れで、全部食べ残して店変えたいくらいでした。

「これ冷凍食品温めただけでしょ」みたいな不快なレベルで。

不味い店のチーズ入りニョッキ。冷凍食品使ってるよね、店で作ってないよね、という味でガッカリ。
見るからにセンスのない盛り付け、褒めるポイントないくらいに不味い。

店の外観の雰囲気はとても良かったけれど、確かにレビューはイマイチでした。

要は「観光客しか来ない店」は味もサービスもどうだっていい訳です。極論を言えば観光客なんて食中毒さえ出さなきゃオッケー。

銀座の会社勤め時代、会社の人や取引先のみなさん、銀座の美味しいお店に通っていた。観光客しか行かない店には行かない。

おそらく京都や奈良もそうでしょう。

地元民が通う店に行く、イタリア人が褒めている店を選ぶ。友達や知り合いがいるなら事前に聞いておく、とか。

今はネットでレビューが検索できますから、事前に調べて美味しい物を食べた方がいいです!

楽しい旅を後悔ないようにお店選びは慎重に!

充実したラインナップの駅、観光施設

駅にもしっかりパン屋さん、ピザやサンドイッチのスタンド、観光施設もカフェにサンドイッチやピザはちゃんと売ってます。

ローマ、テルミニ駅のピザ、サンドイッチスタンドで買ってから電車乗るもよし。

欲しい物が目の前にある安心。ちゃんとした物を食べられる幸せ。

丸一日かかるポンペイの観光、ちょうどお腹すくくらいのところでカフェがある。

日本からだと普通かもしれないけど、アイルランドから来るとクオリティも高いです。

お腹すかして駅でご飯を食べる、または買って電車に乗るもよし。

ローマ、テルミニ駅のEatalyでピスタチオとハムのサンドイッチをいただきました。

とりあえず食いっぱぐれる事はない、イタリア。

イタリア🟰ピザ、ピザと言えばナポリ

ナポリに行きました。ナポリといえば…ナポリタン!ではありません。

ナポリタンは日本由来のパスタなので要注意。

ナポリといえば…もちろんピザ。

13年前はナポリに泊まってマルゲリータピザを€3で買えたのですよ、当時€1=100円。

300円で食べきれない20㎝くらいなピザにありつけた。

確かナポリ駅前のピザ屋だったなぁ、とローマに戻る前に同じような場所で食べました。

13年経ちピザの価格は€6になってたけどアイルランドから比べたら約半額。生地ももちもちでトマトソースとモッツァレラチーズとの味のバランス最高!

そうそう、イタリア人はピザは家では作らず、「買う、または店で食べるもの」という感覚だそう。日本人のお寿司、イギリス人のフィッシュ&チップス、アメリカ人のハンバーガーと同じです。

もちもちな生地、酸味と甘みのあるトマトソース、新鮮なチーズ。あー、また食べたい。

ナポリにはあちこちにピザ屋さんがあり道行く人がピザの箱を片手に街を闊歩する。中には行列している人気店もありました。食べてみたかったなぁ。

海のもの、山のもの

ナポリと言えば海鮮物!

ローマのレストラン選びの失態を繰り返したくない私達、ナポリは大成功。

海鮮系のパスタやイカの唐揚げ、最高!魚介の旨みよ、この歯応えよ、これ以上の物がこの世に存在するのですか?

ビールに合うわー!おかわりください!

ナポリ、街は汚いし治安悪げだけどご飯は美味しい、前回の記憶はそのまま上書き。

ナポリの海鮮パスタと小さなイカのフライ。

お店の人も親切だった。

友人達が全員帰国し、最後は一人北上。

トスカーナもフィレンツェも13年前に行っているのでチビタとバニョレージョにローマから電車とバスを乗りついで行きました。

山のなかのレストランでは久しぶりにお肉を。そういえばずっと海鮮ばかり食べていた、と気づく。

夕ご飯はイノシシ肉の煮込み

ローマに戻る前のランチはマッシュルーム添えのタルタル。

牛肉タルタル、マッシュルームの香りが秋の味。迷わず赤ワインを頼む贅沢ランチ。

地元の小さな商店には立派なポルチーニマッシュルームがあったり。

温暖な気候と豊かな土壌

どこを歩いてもオレンジやレモン、ザクロ、イチジクが成る。海に囲まれ海鮮や塩が採れる。
バチカンにあったキンカンの木、街中にはオレンジの木もあちこちに。

山でキノコが採れ、イノシシを狩る。
地方ごとの名産品、そんな文化は日本と近い。それを楽しませてくれるのがイタリア。

バニョレージョから駅まで乗ったタクシー、運転手さんに私もここぞとばかりに質問する。
「これはなんの畑?」
「これはヘーゼルナッツの木、あっちはオリーブ。はい、ここはワインのブドウ、ほらこれは野菜」

オリーブの木。収穫は終わったそうです。

運転手さん、道を進みながら解説してくれる。
なだらかな丘陵に広がる畑はもう秋の景色。オリーブもワイン畑も収穫は終え枯れた葉だけが枝に残る。

鹿、イノシシに注意、の看板があちこちに。道路標識を見る限り冬は道路が凍結するようだ。
四季がある気候。
夏は暑い。

トルコ、南米ペルーでも実感させられる
「作物が育つ地だからこそ古代から栄え歴史がある」
アジアも然り。

スーパーのチーズ売り場

人が集まり帝国ができる、食べるものが潤沢に育ち国民を賄えられる。

くり、日本のかぼちゃも。野菜の種類はアイルランドより断然多い

イタリア人は自国の歴史、文化、食にプライドがある。
イタリアに来ると、「そりゃそうだ!イタリア人が自国を誇るのは当然だよね!」と肯定しかできない。

レモンもオレンジもきっと新鮮だ!
ごちそうさま!イタリア。


西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。