彼らが旅に出る理由。
おはこんばんちは。飯塚です。
夏休みが長すぎます。マル二ヶ月、宿題なし、旅行なしがこんなにしんどいとは。いや、毎年夏休みなんて苦行なんだけど。
周りが、
スペインに行った、
フランスに行く、
ポルトガルに行った、
親戚の家にいく、
一週間キャンプにいく、
なんて話をしているのを聞きながら、我が家は春に日本に一時帰国したし、家の改装も控えているので旅行は行けない。

夫は6月末に友達と一週間ボートレースに出たり、毎週金曜日は友人とレースの後、飲みに行く。
元々は、去年も行った町にボートだして数日過ごそう計画があったのだけど、一週間のボートレースはその町で行われたため、夫は面倒になった模様。
というわけでメリハリゼロな夏休み。
アイルランドに友人皆無、誰かと会って楽しい時間を過ごす、という選択肢はない私はずっと子供達と過ごす日々。
正確に言えば知り合いはいます。ただなんというか、自分から連絡してご飯やお茶をしようというのがない。
だいたいみんな忙しいし、子供いたり仕事してるし。
今住むエリアにはアイリッシュのママ友みたいな人はいるけど、ママ友は友達とは違う。
基本的に楽しみがなく息抜きできず、ただストレス溜まる一方。

その結果一時的に凄く怒りっぽくなり子供達に怒鳴ってばかりいたのがその峠も越えて、エネルギーがなくなりました。
無気力、無関心。
子供達の
「今日何すんの?」
「お腹すいた」
「つまんない」
ゲームしてない時は基本的にこれが続く。

あー、うるさい、早く学校始まってくんないかな。
これ、心の声だと思うでしょ、残念ながら実際に声に出てます。
先週までは毎日日替わりであちこち連れてまわってたけどね、スイッチ切れた。
これが本当、私なんだよな、極端なんです。典型的なAll or Nothingタイプ。
やるか、全くやらないか。
子供達は朝から延々とYouTube見てゲームして、たぶん一日10時間くらい経ってる。いやー、コレ最低ですよねー、と自覚しながらただただ嫌気さしてた。
完全に一週間家庭内放置。
毎日帰宅した夫に死んだ魚のような目で
「おかえり」
と言い続けていたら夫はとうとう私が末期症状だと悟り、子供達を連れて家を出ました。
夏休みの思い出を作る旅に。
いや、正確に言えば、義理の父のボートで子供達連れてセーリング旅に出かけてくれました。
まぁこのままだと子供達の夏の記憶が「機嫌激悪母ちゃん」になるからね、避難させないと、と思ったのでしょう。
「たぶん二泊か三泊して帰ってくるから、自由時間になるよ」
などと言われて心躍らないわけがない。
とりあえず、先週わざわざシティまで車出したのに買いそびれた美味しい米を買いに行かねば。あとは色々また買い出しだな、とリストをまとめて。
子供達は彼らなりに興奮して楽しみになり荷造りをしていた。

朝、船着場に家族を下ろし、
「では、いってらっしゃい!」
私は車を町に走らせ学校の制服や写真のプリントなど済ませてまた車を運転し、シティへ。
今履いているスポーツウェアのスパッツの履き心地が好きになれないので新しいスパッツを買い、たくさん出ているハロウィンの飾りを素通りできず、思わず小さい飾りを手に取ってしまう。


狙っていた南インドレストランも、パレスチナレストランも月曜日は定休日。
美味しいパン屋さんでファラフェルのラップロールを食べて駐車場へ。

帰りにずっと気になっていた散歩道にヘーゼルナッツがなっているかを見に行く。

3年前だったかヘーゼルナッツを夏に見つけたものの、その年の秋は日本に一時帰国していたため、採りに行きそびれた。
昨年秋に行ってみたら全くなってなかった。ならない年だったのだろうか、それなら今年はどうだろう、今年こそなっているはずだ、そう期待しながら来てみたのに。
あれー。この木のはずなのにやっぱり実はない。
ヘーゼルナッツは毎年実をつけないのだろうか。
遊歩道を歩き続け、どんぐりやブラックベリー、sloes の実がたくさんなっていたのは確認できた。

いつものスーパーに寄り、一週間分の買い出しをして帰宅。

誰もいない静かな家にいて、買い出ししたもの整理して。
ご飯も特に作らない。

たくさん余ってしまったプラムのチーズケーキはお隣さんに配りがてら世間話して。

一人時間、強制終了。
さて、ボートの御一行は元気かな、とテキスト送ると、楽しげな写真が送られてきました。

しかし、ここで残念なお知らせが。
「娘の船酔いが酷くボートが動くと吐くから明日朝に迎えに来て欲しい。」
チーン。一人時間終了。
翌朝、ジョギング、洗濯をしてまたまた長距離ドライブ。知らない地に運転するのはいつでも緊張します。田舎道は狭いし気が抜けない。我が家から1時間の船着場になんとか到着。

「あまり寝てないから疲れてるよ」
との言葉で娘を引き取った。
さて、貧乏性で欲張りな私はそのまま帰るのは癪。近くに住む三人娘のお母さんの日本人に前日連絡していたので(やればできるじゃないか)会いに行く事に。
こここそ、昨年ボートで来た町。
観光地でヨーロッパ中から人が来るのだ。
町が可愛いし、いいレストランもある港町だからね。

到着したのは11時過ぎ。
もう、人と車だらけで。駐車場が見つからない!
ぐるぐる周り続け、町の穴場の駐車場を教えていただき、日本人家族のお宅にお邪魔する事に。
クッソー、私なんで昨日チーズケーキご近所さんにあげちゃったんだ!
今日持ってきたら良かったのに!持って行ったのは市販のお菓子でした。
ま、会うの決まったのは結構夜中だったけど。
車で寝ていた娘は始めはなんのことやら、な様子だったけれど、しっかりお姉ちゃんたちに遊んでもらってすぐに馴染んでいたので私は私で久しぶりに日本人同士で会話できたり。
私の他に一人先客もいたので情報収集できたのはありがたい。
でも、三人娘のママさんは赤ちゃんがいて日本には秋に一時帰国するとかでやっぱり大きな予定がない二ヶ月の夏休みに参ってるわけで。
大変だよねー、と愚痴というより慰め合い。
日本人夫婦が海外で暮らし頼る家族がいないって試練の連続なはず。
私は死んだ魚の目をしてる場合じゃないし、せめて文句は心の声に留めるくらいにしよう、と反省。
男性陣は今日もまだボート旅をまだ楽しんでいるようでなにより。

来週は男児2名はずっとセーリングキャンプ。
夏休みはあと二週間で終わります。
あと、少しだ。
がんばりましょう、世界のお母さんたち。
