2025夏の爆発的収穫。
おはこんばんちは。飯塚です。
先週、わーい、わーい!夏だ!
と浮かれてました。

浮かれていたのはアイルランドにいる人全員だったはず。
ラジオのDJも声の弾み方が半端ない。
「今日はダブリン気温30℃らしいよ、最高じゃない?俺は熱波って言葉聞いたらマジで興奮するわー!!こんなアイルランドが楽園みたいになる瞬間そうそうないだろ?!会う人会う人全員パーティーみたいに浮き足だって笑顔になるんだもん、もう熱波最高!毎年熱波になって欲しいわ!」
聴きながら笑ってしまう。彼には完全同意。
だって二年間この国には夏がなかったんだよ?去年の7月の平均気温は14℃、半袖なんか殆ど着てない。
3年ぶりの夏にヒャッハー気分にならないなんてスクルージ以上の捻くれ者に違いない。
この夏はいつまで続くのか、続かないかもしれない、なんて強迫観念に駆られてバーベキュー、海水浴をし、夫と男児達はボートに先週末四連泊してました。

生き急いだの、正解。
めっちゃホリデーだったの、本当に一週間限定だった。
今週は月曜日から四日間雨。
さむ〜い。
また軽いダウンを着て出かける。
会う人会う人と
「先週の夏楽しかったですね」
なんて皮肉めいた挨拶したり。
運悪く息子二人は今週の平日午前中はセーリング。前日の濡れたままのウェットスーツを浮かない顔で文句言いながら着用し、おやつとタオルを持って車に乗り込む。
来週の天気予報は悪くないみたいだけど。プリーズ夏カムバック!!
二年間お休みしてた庭のプラム。
我が家には二本のプラムの木があって。元々あった木なので樹齢何年かは不明ですが、結構古いはず。木の幹もずいぶん老齢感あり。
違う種類のプラムなのだけど、去年、一昨年は大凶作。たぶん合計20個くらいしかならず子供達が争うように食べたので私と夫は殆どありつけなかった。
豊作だったのは3年前。朝子供達と庭にでて実を採るのが楽しみだった。

当時一歳なる娘は一度庭で木からプラムをもぎ取り食べさせて以来、庭に出ると上を見ては赤い実を探して指差したりもした。
あの時は楽しかったよねー。なんで毎年実がならないの?
なんて2年間愚痴言ってたら。
今年は春からなんだかいい予兆。青い実が長い枝に鈴なりにぶら下がっていて。

家族全員で
「これ、今年行けるんじゃない?このままいったら二本の木合計600個くらい採れたりして〜!!」
期待を裏切らず、青い実はしっかりとふくらみながら、7月になると黄色、オレンジ、徐々に色を変えてきた。
実が赤くなり、触れて少し柔らかいくらいが食べ頃。

では、実食です!
プラム収穫始まった二週間前、ちょうどお隣さん家族はフランスにフェリーで二週間の家族旅行へ。フランス旅行は羨ましいけれどもしこれが我々の身に起きたら相当後ろ髪引かれる思いだろうな。
よりによって3年ぶりのプラムの収穫逃すなんて、地団駄踏んでしまいそう。
なんて息子1号と話したり。それくらい我が家の一大イベントなんだよ、なんたって3年ぶりだからね。
さあ、採るぞ。まるまるとした赤い実にかぶりつく。

「甘〜い」
それから毎日、庭に出て実を採る。
夫の仕事場の脚立を持ってきてもらい、高いところの実はさらに棒で突いて落とす。

熟れた甘い実を鳥たちが見逃すわけもなく、庭で鳥が実をついばんでいる。
じゃあ、高いところの実は鳥に残しておこうかと思っていたけれど、いつまでもずっと残っている。
実が大きく重いので鳥たちには咥えて持っていけないようだ。

鳥は地面に落ちた実だけをついばんでいた。
というわけで遠慮なく高いところの実も落として収穫。子供達はもうプラム収穫は飽きたらしい。最近は私がほぼ一人でやっている。
先週から毎日100個単位で採れて。

ホワイトボードに記録。

採れる前に
「600か700個はいけそう」
って言ってたのが。
昨日16日時点で1000個超えました。記録は来週まで更新されます。3年前は記録をつけなかったけど、タルトもジャムも作らずそんなに配ったりせずに我が家だけで消費したから確実に今年は最高記録。
「もったいないおばけ」に取り憑かれている昭和女だから。
友達にも家族にも、ご近所さんのグループチャットにも
「誰かプラム取りに来てー」
と助けを求めています。我が家だけでは消費不可能。

捨てるのは嫌。誰かの胃袋に良き形で収まってくれたら、私は満足。
ビーチに遊びに行く時も大量に持って行って居合わせた人にあげたりもした。
自慢してるんでしょ?
そうだよ!自慢だよ!毎年できないんだからたまには自慢させてよ!
実際めちゃくちゃ羨ましがられます。
「何これ、庭で採れるの?いいなぁ!凄く美味しい!甘いわねー、もっと食べていい?こんなの採れるなんて最高だよね!」
あっという間になくなる。
それでも家にまだまだあります。毎日採れるんだから。
毎日プラムを洗い、半分に切って種を出して冷凍。冷凍庫がフリーザーバッグでぱんぱんに。

タルトも作り、ジャムも作る。

プラム作業をしすぎて指と爪の間が黒ずみ、うっかりお気に入りのTシャツにシミをつけてしまった。いつも使っている強力なシミ抜き剤使えば大丈夫だと思っていたけれど…。
プラムのシミはいちごのそれ以上に取れない事を泣く泣く学ぶ。最近は家にいる間はずっとエプロンを着ている。
子供達は今日もプラムに喜んでかぶりつくけれど、夫はもう殆ど手を出さない。
「さすがに飽きてきたよな、別に1,000個とかいらないよねぇ、まだあと300個くらい採れるよ、この感じだと。毎年200個くらいならいいのに。」
なんて苦笑いしている。
プラムの木、二年間、旨みを溜めて溜めて、今年爆発させてくれたのかしら。

オリンピック選手じゃないんだからさ、毎年小出しにしてくれたらいいのに。
いや。嬉しいのよ。美味しいし。我が家自慢のプラムだもん。毎年食べたい夏の味。
プラムは焼くと酸味が強い。タルトは改善しなきゃだし、他にもつくりたいものたくさん。

とりあえず買い出しでアーモンドフラワーとバター、砂糖を追加で仕入れてきた。
プラムケーキ作りが目下のリスト。
来年も多分再来年も大凶作なんだろうことは言わずともわかっている。この豊作をありがたく享受するのがこの夏のミッションだ。