新しいパスポート。
子どもの好きなバンドが韓国のFESに出演をすることを知り、息子に行く?と訊いてみると、しばし悩みつつ「行く!」ということになったので、新しいパスポートを作りに行きました。
ちょうど誕生日の月。海外で好きなバンドのライブを見ることができるという贈り物、最高じゃないか。そう思っているのは、親のほうだけかもしれませんが、それもよし。
将来、音楽を仕事にしていきたいという子どもが海外で活躍する自分の好きなバンドを見ることができたら、わざわざ言葉にしなくてもいい、たくさんの感情を受ることができるだろう。ライブ会場にいる様子を想像して、にやりとする。
贈り物というものは、贈る側の方が嬉しかったり、楽しかったりするのかもしれません。
未成年が作れるパスポートは5年間のみ。2歳の時に作ったパスポートはとうに切れてしまっていて、新しく作り直さねばなりません。申請は代理でも可能とのことで、コロナの期間中に自分のパスポートを更新しに行って以来、久しぶりに都庁のパスポートセンターに向かいました。
雨の日の午後。申し込みのブースは思ったよりも空いていて、あっという間に申請が終わりました。9日でパスポートが完成してくるということで無事ライブにも間に合いそう。パスポートが出来上がってくるまでの期間て、こんなに短かったっけ。なんにせよ、ライブに間に合いそうで、よかったよかった。
受け取りは本人のみ。パスポートが出来上がってくる日は私が海外出張なので、一人で取りに行ってみる?と話をして、新宿にいくついでにパスポートセンターの場所とピックアップの順番を一緒に確認しに行きました。動線をなぞりに行った日も冷たい雨。土曜日でパスポートセンターもお休み。受け取りのブースのブラインドが下がっていて、中の様子は見えないけれど、まぁなんとかなるかな?
ちょうどお昼、何か食べようと近くの高層ビル街を目指そうとしたところでシズラーの存在を思い出しました。そういえば、高校合格の日にも行ったいくつか挙げた選択肢の中から子どもが選んだビュッフェ。何か幸先の良い日にはビュッフェが定番になるのも良い。シズラーのある三井ビルはすぐそこ。ビュッフェどう?というと「うん」というので、お店に訪れてみると待機の列。土曜日のランチどき。そりゃぁ、並びますよね。
ビュッフェはまた次回と諦め、シーズンのパフェも食べられるからとシズラーの下にあるロイヤルホストに移動をして、カレーとシーズンの栗のパフェを頼みました。

長いスプーンでパフェのグラスのそこにあるクリームを掬いながら、iPhoneに目を向け続ける子どもの横顔を眺める。海外に行ってもiPhoneは手放せないし、それは母もおんなじなんだけれど、せっかく新しいパスポートを作ったから、携帯の中の深い世界だけじゃなくて、世界のいろんなところで広い体験ができる、この先5年になるといいなぁ。
口には出しませんでしたが、世界に飛んでいく選択肢もたくさんあるぞと念を送りながら、自分も小さなグラスに入ったパフェのアイスを掬う。結局、何を選択していくのかは子どもの自由だということも充分に承知をしつつ。

新しいパスポート、自分のものではないのに、なぜこんなにワクワクするんでしょう。
子どもがパスポートを手にした時、嬉しいのは母だけでないことを祈りつつ、小雨の中、帰路につきました。

今週も一週間おつかれさまでした。気温が一気に下がってきましたね。体調にお気をつけくださいませ。