2024年のおたのしみ。

今年は何に挑戦しようかな。そんなことを考えながら、ぽちっと。やってしまいました。

2023年の2月と12月、人生で初めておとずれたベトナムのホーチミンとハノイ。建物正面のポーチや大きな窓とベランダが特徴的なコロニアルスタイルのピンクや黄色の建物。列を無視して飛び込んでくるお客さんがいても、優しい口調で諭すおおらかな人柄。ブリキの雑貨、飴色の竹のザル、藍色の模様が美しい陶磁器ににぶいひかり方がチャーミングなアルミのフライパン。鶏の滋味深い出汁が優しい味のフォー。カットせず、長いまま炒める空芯菜のシャキシャキしたおいしさ。どこで食べてもはずれのないバインミーに、毎日食べたくなる100点のカスタードプリン。12月、ハノイの魅力にすっかりはまったけれど、街並みの美しいホイアンにも行ってみたい。

papagoのおかげで、言葉が話せなくても困ることはなかったけれど、言葉が話せたら、自分の言葉でちゃんとお礼が言えたのにと思う場面がたくさんあった。

2024年は、きっとまたベトナムに旅に出たくなる。いつかの旅の日のために、今始められること。自分がやる気になりさえすれば、いつでもスタートができる言葉の学習。PCを開いて「ベトナム語 教室」で検索。スポンサーマークがついている学校を除いて、一番上にあった銀座にあるベトナム語の学校にぽちっと。申し込みをしてしまいました。

その昔、NHKの外国語講座で4月に始めた韓国語。同じ年の8月のソウルへの旅で覚えたての韓国語を使ってはみたものの。案の定、全く通じることはなく。日本に戻ってきたその日に、学校を検索。一番上に出てきた学校に通ってみたら、いい先生、いいクラスメートに出会うことができた。検索の一番上に出てきた学校に通う。語学学校に通う時のジンクスのようなものができた。外国語学習のスタートは勢いだ。でも、やっぱり縁起を担ぎたい。ということで、ベトナム語のスタートも一番上に出てきた学校から。きっといい出会いがある、はず。

ベトナムには、54の民族がいると言われている。その中で、一番の多数民族であるキン族(ベト族ともいう)の母語がベトナム語。表記はアルファベットで示す。さらにアルファベットの上下に、声調記号や母音記号をつけて表記する。F、J、W、Zの4文字はなく、DのほかにĐがある。読み方は日本語のローマ字読みと似ているものもあるけれど、独自の読み方もたくさんある。

1000年以上におよんだ中国支配の影響で、ベトナムの公式の文字が漢字だった時期もあるということに驚いた。フランス語の影響を受けているのだとばかり思っていたから。西洋のカトリック宣教師たちの活動やフランス植民地時代を経て、アルファベット表記のベトナム語が公式の文字となったのだけれど、漢字の影響は残っており、今でもベトナム語の語彙の約6割は漢字に置き換えられ、日本語と似た音の単語も多数存在するのだそうだ。

そのままじゃないかとまずびっくりしたのは、注意。chú ý、チューイーと発音するのだそう。意見はý kiến イーキェンだったり、結果はkết quả ケックゥアーと発音したり。ベトナム語の中の6割が漢字語だったなんて。夢にも思わなかった。韓国語にも漢字語が70%ほどあると言われている。そのおかげで日本人は、学習時知らない単語だったとしても、音から推測できる韓国語がたくさんある。ベトナム語も勉強を始めたら、漢字語の発見の連続で、覚えるハードルが思っていたより下がる可能性がある。わくわく、期待が高まる。

中国語には4つある声調、ベトナム語には6つもあるそうだ。単語内のイントネーションが変化するだけで、同じ綴りでも意味が変わってしまう。中国語の学習でも、難しいのはやっぱり声調。声調が6つあるベトナム語。初級の段階をうまく乗り越えられるかな。とにかく声に出して練習あるのみ。

声調に加えて、母音も多様なのだそうだ。日本語にはア・イ・ウ・エ・オの5種類しかない母音。ベトナム語にはアが3つ、イが2つ、ウが2つ、エが2つ、オが3の合計12種類の母音があるのだそう。12種類の母音。むむむ、さらに難関。

文法は基本、英語と同じのSVO。主語+動詞+目的語の形になるのだそう。わたし、食べる、プリン。わたし、買う、バインミー。

発音で一山越えねばならないベトナム語。文法はそんなに複雑ではないのだそうです。名詞でも動詞でも、単語が一切変化しないのはありがたい。文の主語が単数・複数、一人称か二人称か三人称かによって、後に続く動詞が変わることはなく、過去や未来で動詞が変化することもない。

漢字の影響が強いベトナム語。もちろん、100年弱に及んだフランス植民地支配の影響で、フランスからやってきて、そのまま外来語として定着した単語も多いのだそう。例えばコーヒーはcà phê(カーフェ)。

単語のWhere are you from?をさぐるのも、ベトナム語の勉強のひとつの楽しみになりそうだ。

新しい言語の学習を始める瞬間は、何ものにも変えがたいときめきがある。最初のレッスンは来週の水曜日。ベトナム語とのご縁が続くかどうかは、結局自分次第。

どうか、長いつきあいになりますように。

今日の東京は急にぎゅっと寒くなりましたね。体調をくずさぬよう、皆様あたたかくお過ごしくださいませ。本日も読んでいただき、ありがとうございました。

こいけはなえの気になるもの。

(毎週土曜日更新)
マネージメントを中心に料理家と一緒にand recipeという会社をやってます。とにかく旅が好き。

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