地元の友達。

5月3日、学校も部活もなく子どもにとってのゴールデンウィーク1日目。

「10時から友達とカラオケに行ってくる。」「朝ごはんどうする?ごはんとパンどっちがいい?」何をたべるか会議。結果、幡ヶ谷駅のそばにできたコメダコーヒーでパンを食べることになりました。カラオケ屋さんは駅の近所。9時50分までもぐもぐ朝ごはんを食べ、嬉々としてカラオケに向かった子どもを見送って、母はパソコンを取り出す。1日お待たせをしてしまっている原稿の作業。パチパチ文字を打ち込んでいく。

煮詰まってきたところで、事務所に移動。窓を全開にして気持ちのいい空気を入れながら、首をぐるりと回し、またパソコンと対峙していると、友だちとゲームやるからこのあと家に戻ると子どもから連絡が入る。原稿を一旦ストップして、家に急行。掃除機をかけ、積み上がった本を整理してまた事務所に戻る。

夕方原稿を送信して、事務所を出る前に子どもに連絡。みんな夕飯食べて帰る?とLINEを入れると、食べて帰るってと返事がやって来る。さっとできて、子どもたちが好きそうなもの。今日は親子丼にしよう。鳥もも肉とねぎは購入。筍と小松菜、お揚げは冷蔵庫にあったからそれでお味噌汁。苺も買って帰ろう。

小学校、中学校の同級生。高校で離れてしまった友だち2人が遊びに来ていて、懐かしい顔にほっこり。「高校どう?楽しんでる?」と二人の高校の様子を聞きながら、夕飯のしたく。早くごはんをかっこんでゲームに戻りたいだろうから、お米の浸水時間は5分短縮。フライパンいっぱいにカツオだしを入れて鶏肉とねぎをぐつぐつ。みりんが切れていたのを忘れてた。砂糖に変更して味をみる。うん、ばっちり。三つ葉を刻んでご飯が炊けるのを待つ。

カードゲームに夢中な子どもたちに、ごはんできたよ〜と声をかけるとさすが高校生。さっとゲームを中断して、すぐにごはんにスライド。中学生まではごはんそっちのけでゲームだったのに。小さなところに、みんなの成長を感じる。

ゲームをしている間、どんなことを話しているのか聞いていたい気持ちもありつつ、親がいないほうがのびのび遊べるよねと「買い物行ってくる〜」と言って外に出る。

ちょっとコーヒーでも飲むかなと幡ヶ谷のドトールに向かうと、電気が半分落ちていて店じまいの様子。コンビニをはしごしてぶらぶら散歩。9時半に家に戻ると二人はもう帰宅していました。

「地元の友達ってさ、やっぱいいよね」

4月の頭、子どもの幼なじみたちと行った富士急ハイランドの帰り道。子どもたちが話していた言葉が頭をよぎる。大人になって振り返ると、ありがたい部分ももちろんあったのだけれど、自分の意志とは違ったところで小学校から高校まで高円寺にある私立の女子校に通っていた自分には、地元の友達がいない。息子も高校生活はとても楽しそうに見えるのだけれど、地元の友だちとのリラックスした会話を聴いていると、やっぱり地元の友達っていいものだなぁと思う。

先週の土曜日、駒場東大前にある888(ミツバチ)の周年イベントに誘ってもらって、友人のミュージシャンPAHUMAことウリョンのライブを見てきました。その中で聞いた新曲の「東京」がとっても良くて、この1週間ずっと脳内でリピート。隙あらば日本を飛び出したいし、世界のどこかに旅をすることが大好きだけれど、成田や羽田に飛行機が着陸する瞬間は、やっぱりいつもほっとする。すぐまたどこかに行きたくなるけれど、帰って来る場所、Homeは東京なのだ。そんなことを「東京」を聞きながら思っていた。

実家が埼玉の自分も、地元はすっかり東京になった。代々木上原に住んでいる期間も思えばだいぶ長くなった。子どもの幼なじみのママ友は、もう15年の仲になる。地元の友達っていないんだよなぁと思っていたけれど、ママ友は地元の友達のような存在だ。

「地元の友達ってさ、やっぱいいよね」今度飲みに行ったら伝えよう。

今週は全然写真を撮っていなかったと、朝5時に起きて地元を散歩してきました。ゴールデンウィークの時期になると、この辺りはあちこちからバラの香りがしてくるんです。真紅のバラ、黄色いバラ、中心が濃いピンクで周囲がまっしろのバラ。今朝もいい香りがしていました。

どこかに旅に出ている方も、地元でのんびりのみなさまも。ゴールデンウィークがいい時間になりますように。今週も1週間、おつかれさまでした。

こいけはなえの気になるもの。

(毎週土曜日更新)
マネージメントを中心に料理家と一緒にand recipeという会社をやってます。とにかく旅が好き。

HPはこちら