DANCE!DANCE!DANCE!
すっかり更新がおそくなってしまいました。本日7月5日、更新するつもりだった日は6月21日。2週間後に更新をしております。申し訳ございません。
もし子供の頃に戻って、新しく習い事を選択できるとしたら、皆さんは何を習いますか?
ピアノでもバイオリンでもなく、わたしは迷わず「ダンスを習いたい!」と言うと断言できます。言語を超えて人の心を動かす歌や音楽と同じように、ダンスや踊りも言葉を超えて見る人の心と体を熱くさせる力が宿っているなと日々感じているからです。
以前の「気になるもの」にも書いた韓国のダンスサバイバル番組『STREET WOMAN FIGHTER』の新シリーズ、その名も『WORLD OF STREET WOMAN FIGHTER (WSWF)』の放送が、5月27日にスタートしました。
番組が始まる前から、出演する韓国のチーム「BUMSUP」のYouTubeを見ながら、期待を膨らませ、楽しみにしていたのですが、いざ放送が始まってみると、思ってもみなかった新たな推しとの出会いが待っていました。

今回のプログラムに参加するダンスクルーは、WORLDというタイトルの通り、世界から集められた6チーム。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、日本。そして韓国から参加をするのは『STREET WOMAN FIGHTER』シリーズ1作目のリーダーを集めたドリームチーム。
今回、日本からは2チームが参加をしているのですが、すっかりファンになってしまったのは大阪のチーム「OSAKA ojo Gang」。大阪お嬢ギャング、韓国では오죠갱(オジョゲン)と呼ばれています。
腕をロープのようにくるくると回したり、体に巻き付けるような素早い動きが特徴のワッキングの世界大会「DANCE@LIVE WORLD CUP 2013」で、世界一に輝いたIBUKIが率いるこのチーム。ジャズダンスをベースとし、「ワールドオブダンス」という大会で2連覇。紅白でもパフォーマンスを披露したことのあるFABULOUS SISTERSというチームを率いるRuu、TWICEモモの実のお姉さんHANA、MOONCHILDというガールズグループで2023年から1年間活動をしていたポッピングやHIPHOPを得意とするUWA、KADOKAWAがチームオーナーとして参画するKADOKAWA DREAMSというダンスチームでで2024年まで活躍をしていたHIPHOPを得意とするMINAMI、母の仕事の関係で渡米しアメリカでダンスを始めHIOHOPやR&Bを得意とするJUNNA。そして今回すっかり目と心を奪われてしまった、HIPHOP、ジャズ、ソウルをベースにストリートダンスを得意とするKYOKAの7名でオジョゲンが構成されています。
チーム全体としても、推しポイント満載なのですが、そのダンスを見れば見るほど、掘ればほるほど沼にハマってしまったのはKYOKAさん。人間の身体が持つ可能性、長い年月の練習と挑戦の積み重ねによって生まれる自由な表現、身体全体で表現する美しさ。KYOKAさんのダンスを見ていると、踊りの後ろに広い世界が垣間見えるのです。

YouTube、さまさま。「KYOKA」という文字を検索窓に入れると、推しが幼い頃に出演していた番組、過去に参加していた中国のダンスバトル番組の映像まで、次々におススメをしてくれるものだから、気がつくと数時間映像を見続けて、さらにずぶずぶと沼にハマっていくというサイクル。
KYOKAさんのダンスを見た瞬間、あきらかに恋に落ちたストリートダンス・オブ・チャイナの審査員の発言まで気になってしまって、すっかりご無沙汰をしていた中国語の勉強まで再開してしまいました。

ミニモニに憧れて、8歳で通い始めたというダンス教室。そこで出会ったMAiKAとともに2004年RUSH BALLというダンスチームを結成。キッズダンサーとして活躍したあと、フランスで行われているストリートダンスの世界大会「Juste Debout 」のヒップホップ部門で2012年の大会での準優勝を経て、二人は2016年に日本人初のチャンピオンとなる。「Juste Debout」は、2対2で勝負を決めるダンスバトル形式の大会。ストリートダンスの4大ジャンルであるポッピン、ロッキン、ヒップホップ、ハウスの4部門それぞれで世界一を決めるバトルが行われる。一年に一度、世界20以上の国からダンサーが集結。ビヨンセのPVやツアーに同行することになったLes Twinsなど、この大会で注目され、世界で活躍するダンサーとなった人たちも多い。ストリートダンスのワールドカップとも言われているそうです。
そんな「Juste Debout 」の大会で、準優勝から優勝するまでの数年の間にKYOKAさんに起こった出来事。高校卒業直前に起きた生死を彷徨う大病をした時のエピソードが、映像にも文章のインタビューにも残っていました。
すでに国内、海外を飛び回っていた高校時代。移動に次ぐ移動で免疫力が低下していた体内に菌が入り、感染症にかかってしまった。菌がまわり、ぱんぱんに腫れ上がった腕。40数時間以内に手術をしないと命が危ないという状況を経て、今がある。大好きなダンスを踊れない時間に、自分と向き合うことになり、その時にダンスに対する思いが変わったと語っています。そんな彼女の美しく踊る細くて長い右腕には、その時の手術の傷が今も残っている。

いつも冷静でクールな印象。だからこそ、楽しそうに踊りながら、ニコッと笑う一瞬のギャップにファンはやられてしまう。感情を表に出さないタイプだという彼女。「暗いシーンで暗めのダンスをしたら泣かせることはできると思うけれど、そうではなく、ただ普通に踊って人の心を動かすような踊りがしたい。ダンスから人間味を出したい。自分のダンスで人の気持ちを掴めるダンサーになりたい。」映像には彼女のそんな言葉が残っていました。
6年後、韓国で日本で世界で。KYOKAさんのダンスに、ただただシンプルに心を掴まれている人があちこちに存在しています。
レッドブルのページでは、自らのダンスを高めるために中国に少林寺の酔拳を習いにいったり、フラメンコを学んだりするKYOKAさんの映像を見ることができます。白い息を吐きながら、中国で酔拳を3日習ったあとの彼女の動きは、拳法ではなく新しい踊りだった。得意なジャンルの踊りに安住することなく、果敢に挑戦を続ける。こういう瞬間の全てが、彼女の踊りの美しい動きのひとつひとつに注ぎ込まれている。

ストリートダンス・オブ・チャイナ シーズン5で見せた、初挑戦のラテンダンスもすばらしかった。今まで踊ったことのなかったラテンをどう消化して、表現するのか。舞台を上に下に右へ左へ飛び回る彼女のダンスは長くラテンを踊っている人のようでもあり、まったく新しい踊りをしている人のようでもありました。そして踊っている時の顔がとにかくいい。
映像を通して、その動きを見ているだけでも、様々な感情が湧き上がってくるけれど、実際に生で彼女のダンスを見ることができたら、どんな豊かな感情を受け取ることができるのだろう。いつか、何かの機会を見つけて日本でも世界のどこかででも、KYOKAさんのダンスを見てみたい。いつも世界のどこかで挑戦を続けるKYOKAさんのダンスを生で見るという、いつかのお楽しみができました。
『WORLD OF STREET WOMAN FIGHTER (WSWF)』、更新の日(7月5日)から数えて、来週は準決勝。もちろん元々の推し、そして今も大好きなダンサーの集結しているチームコリアBUMSUPも応援しているけれど、KYOKAさんのいるオジョゲンも最後まで見続けたい。これから、どんなダンスを、どんな対決を見せてくれるのか、ワクワクしながら毎週火曜日の夜を待っている今日この頃でございます。
暑い夏をさらに熱く盛り上げる『WORLD OF STREET WOMAN FIGHTER (WSWF)』。日本でもABEMAで同時配信中です。
YouTubeでもたくさんスウパメンバーの踊りを見ることができるので、よろしかったらぜひ!
それではみなさま、よい週末をお迎えください。
