東東京。

27日の日曜日、浅草でのイベントが終了しました。

暑い中、また時折やってくる豪雨の中、足をお運びくださいました全ての皆様に心からの感謝をお伝えしたいです。ありがとうございました。

SNSを見ていれば、情報は流れてくる。何か気になるものがあったとしても、この暑さだし、みんな何かと忙しい。イベントをやっている当人も、あの仕事もこの仕事も残っている。貴重な時間を割いて、実際に展示を見たり、買い物をしていただくのは簡単ではないことなのに。たくさんの方々においでいただきました。それは本当にありがたいことだったねと、搬出後、空気の澄んだ夜の首都高速でアクセルを踏みながら、旅の相棒おかっぱとしみじみ話をしておりました。

準備をしたら終わりの展示ではなく、毎日小さな部分を変えていけるイベントだったから、ここは精一杯やった。ここはもう少しこんな風にできたかもと、発見と次につながる種にあふれた約2週間でした。頭が活発に動いている時に、動けることは動いていこう。どうつながっていくかはわからないけれど、まずはやってみる。2023年、自分にとっては海外に旅に出られるようになったことがやっぱり大きくて。マイナスを数えるよりも、プラスの面を見て動いてからリスクをつぶしていくやり方の方が、今年は特に合っている気がする。何かあったとしても、ぽんと旅に出てしまえば、力が満ちる。そんな2023年も、もうあと4ヶ月なのですね。月日が経つのが去年よりも早い!

浅草のイベントが終わったら、しばらく東東京に足を運ぶことも少なくなるかと思いきや、
すぐに蔵前の出版社で打合わせがありました。書籍の打ち合わせを終えて、次の打合わせまでの数時間。10月に行う予定のPOP UPで、販売できたらいいなと思っているいくつかの素材を探しに、手芸用品の問屋街に足を向けました。

蔵前には、リボンといえば一番に頭に浮かぶ「MOKUBA」の本社があったり、ボタンやファスナー、ブレードやフリンジ、テープの専門店もあります。

そういえば蔵前という名前。知っているようでその由来を知らなかった。1929年(昭和4年)竣工の柳橋。その北側のエリアに文字通りたくさんの蔵が建っていたそうです。江戸時代、天領から運ばれてきた米を貯蔵するための蔵は、もともと現在の日比谷付近にあった。その蔵が1620年以降、隅田川沿いに移転。浅草橋の北側にある鳥越神社の丘を切り崩し、隅田川を埋め立てて、67棟の蔵が建てられた。そうして今の浅草中学校・蔵前工業高校・蔵前警察の付近一帯が江戸中期以降に「蔵前」と呼ばれるようになったのだとか。

現在は陸の輸送に変わったけれど、江戸の時代、神田川と隅田川に接した蔵前の一帯は水路による輸送に長けていたため、製造業や卸売業が栄えたことも、街を歩くと納得できる。

皮の端切れを探しに、まずは「角田商店」を訪れました。昭和2年創業のバックや財布の材料を販売する老舗の手芸用品店。店の外のワゴンには、袋に詰め放題、口が閉まればOKといううたい文句で、色とりどりの皮の端切れがどっさり積んであります。ポーチやバックの持ち手につける綺麗な色のものを探して、ワゴンの中から1枚1枚皮を取り出す。濃い藍色やベージュのヌメ革、白や薄いブルーの皮もあって予想以上に大収穫。ほくほくと店の中に入ると今度はがま口の金具や真鍮の留め金など、これまた目がキラキラ輝いてしまう材料がたくさん。今は、もう動かないおじいさんの時計〜と自然に頭の中で歌が流れてくるような時計が壁にかかっていて、看板や棚もかっこいい。何年も続く卸売の商店。こういうものがなくならないで欲しいなと思いながら、レジで支払いをする。

信号の斜め向かいにある「トリムコ」というお店に移動。1948年から国内にある自社工場でフリンジやブレードを作り、販売している専門店。ポンポンのついたブレード、レース、フリンジは幅の広いものから狭いものまで目移りする数並んでいます。蛍光色のテープと色のきれいなコード紐を選んで購入。太さ違いでベルベットのリボンも買っておけばよかったとお店を出たあと、すぐに後悔する。

道の向かいにはボタンの専門店があったり、少し歩くと「MOKUBA」のショールームがあったり。気がついたら半日以上いてしまいそうな通り。また必要なものを書き出して、買い物に来よう。

次の打ち合わせまではまだ少し時間があったので、チョコレートの専門店ダンデライオンでしばし休憩。チョコがたっぷりのクッキーとアイスコーヒーを飲みながら建物を眺める。戦前に倉庫として使われていた建物を改築して造られた店内。その天井を眺めると、蔵前の問屋街を歩いている時と同じように、昔のひとたちとのつながりを感じました。

普段自分の生活圏でない場所に通ったからこそ考えることや思いつくアイディアもある。
8月の後半は東東京に刺激をもらった日々でもありました。

9月がスタートして、子供はすぐに期末試験。2023年が終わるとすぐに受験と今年もどたばたあっという間に時間が過ぎていきそうですが、おもしろく仕事も旅も続けていきたいと思います。

空を見上げると秋の気配を感じますが、まだまだ暑い日が続きそうですね。みなさま、よい週末をお過ごしください。

こいけはなえの気になるもの。

(毎週土曜日更新)
マネージメントを中心に料理家と一緒にand recipeという会社をやってます。とにかく旅が好き。

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