スタンプカード。
取材でソウルに行ってきました。
深夜便で羽田を出発し、早朝に仁川空港に到着。取材までの時間、ホテルのロビーで過ごします。

今回は、弘大に近いホテル。韓国に通い始めた当初、よく泊まっていた地域。なんだか懐かしさもあり、朝陽がやわらかくきれいな朝だったので、ホテルの近所をぶらぶら散歩をすることにしました。まだ営業前のおしゃれないでたちのカフェが並ぶ道で、コーヒーのいい香りが漂ってきました。

匂いのする方に鼻を向けながら、くんくんと歩いて行く。少し先のほうにあるお店から、若い女性がコーヒーを片手にいそいそと道を渡っていきます。まだぼんやりしている体をしゃっきり起こすために、がつんと濃いめのコーヒーが飲みたい!お店をのぞいてみると、おじさんが二人と若い女性が一人、コーヒーを待っていました。幅広い年代の方が、コーヒーを待っているのもなんだかいい。奥でお母さんがコーヒーを入れ、手前で娘さんのような方がレジを打っている。
黒板にびっしり書かれたコーヒーの種類。お店では、焙煎も行っているようです。
「あたたかいコーヒーをひとつお願いしたいです。」
娘さんに話しかける。
「どんな味がお好みですか?酸味がお好きならこちら、酸味が少ないものですと、こちらがオススメです。」
初めてのお店では、オススメをいただくのが良い選択。酸味少なめ、店の名前になっている「정(ジョン)」をお願いして会計を待ち、クレジットカードを渡す。「よかったらスタンプカードをお作りしますが、いかがですか?」と可愛いスタンプカードを見せてくれました。なんだかご縁がある気がして「ぜひ!」と答える。

懐かしい香りのするスタンプカード。このカードがお財布にあることで、またこの辺りに泊まろうかなと思うし、ここに来る楽しみができる。スタンプカードはこの場所を思い出すボタンのような存在。
旅の間に「スタンプカードを作りますか?」と言ってもらったこと、今まであったかなとふと思う。お財布がふくれてしまうので、日本ではスタンプカードはなるべく作らないようにしていたのだけれど、旅においては、ちょっぴり話が違うかもしれません。

いいお店に出会って、そこにスタンプカードがあったなら。積極的に「お願いします!」というようにしよう。
また来ますのメッセージにもなるスタンプカード、いいものだなぁ。
