#17 お・も・て・な・

こ、、こんにちわ、、、、。ムトーです。。

また、、、取材に行ってなくて、、。

こりゃまずい、と、先週に引き続き、本を紹介しようと思って、コーヒー屋さんに行ったけど、ただコーヒー飲んで帰ってしまったので、、どうしよっかな。

とりあえず、そのコーヒー屋さんのカウンターで、店員さんが後ろ向いた瞬間にこっそり撮った アイスコーヒーと本の写真をアップしてみるとしよう。うん。
なんか話が膨らむかもしれん。

前回、スターバックス偏愛者であることを告白しましたが、僕はそもそも「喫茶」が好きなのです。以前、コーヒー専門店のSafari Coffee Roaster さんを紹介した時も書いたのですが、コーヒーに詳しいわけではないけど、コーヒーが好きなのです。時間があればコーヒーを飲んでいる。喫茶している。それが僕です。今回、このアイスコーヒーと本の写真を撮ったお店も、コーヒー屋さんで、ちょこちょこ立ち寄っているところです。

先日、豆を買いに立ち寄ったら、オーナーさんがお店にいらっしゃって、ムトーツアーズの取材依頼をしたところ、快く承諾してくださったので、近々取材させていただく予定です。

よし、この写真からいろいろと派生させよう。それしかない、、、。

ここに写っている本。

眉村 卓「通りすぎた奴」

眉村卓さんはSF作家で、「ねらわれた学園」「なぞの転校生」などが代表作かな。眉村さんご自身、昨年亡くなったんですけど、生前、病床の奥さんのために毎日1作、小説を書き続けたという実話「妻に捧げた1778話」は「僕と妻の1778話」というタイトルで映画化されています。主演は草彅剛さんと竹内結子さん。(コーヒー屋さんでこの本の写真を撮って、眉村さんのことを正確に書こうとスマホでネットを開いた時に画面に出たウェブニュースで竹内さんの訃報を知りました。この映画とてもよかったです。)

僕がこの本を持っている理由

高校生の頃、朝だったかな、10分間読書の時間があって。掌編小説の1話が1冊になっている集団読書用の本を、先生がクラス全員に配ってみんな同じ本を読むのです。

芥川龍之介の「芋粥」とか、横光利一の「蠅」とか読んだ気がします。

ある日配られたのが眉村卓さんの「通りすぎた奴」。

当時SFってなんだか苦手で。仕方なく読んだんです。その時、面白いと思ったかどうか、高校生の僕の感情とかは記憶になくて。だけど、ずっとこの本のことを覚えていました。

大人になり、書店の文庫本コーナーで「眉村卓」の名前をみかける度に「通りすぎた奴」をそれとなく探していて。「ないか。」で、それ以上探すことはなかったんです。でもある日、なんだかとても読みたくなって、大きな書店で取り寄せをお願いしました。絶版でした。

9年くらい前、僕は1年間、大分県の観光協会みたいなところで働いていました。

その時の同僚に本が好きな女性がいて。ある日、会話の中で僕は「通りすぎた奴」の話をしたんです。「あの本がもう一度読みたいけど、ない。」って。
仕事の内容が彼女とは違ったので、1年間そんなに接点はなく、雑談もそれほど機会がありませんでした。

僕がその職場を去る日、彼女は僕に「お疲れ様でした」と言いながら、封筒を差し出しました。
中身はこの、「通りすぎた奴」。

「中古しか手に入らなかったけど。」

となぜか、申し訳なさそうに。

僕への最高のはなむけ。最高のプレゼント。

この職場で、僕は「観光」とか「おもてなし」ということを学んだんです。

このプレゼントはその職場の権化みたいなものでした。

あ、、なんか、、違うな、、。こんないい感じに書くつもりなかったんだけどな。。

内容をざっと。

人々が超高層ビルの中に住む世界。全てがビルの中で事足りる。新幹線のような高速のエレベーターで長距離を移動できる。主人公はある日、階段を上りビルの最上階を目指す男に出会う。

という話。なぜ学校向けの集団読書用の図書になっているのかわからない後味の悪い小説です。

もし、図書館などで見つけたら読んでみてください。

次はどこかまた大分のいいとこ紹介だな。うん。きっと。

妄想旅行社ムトーツアーズ 代表 ムトー

ムトーツアーズ

(隔週月曜日更新)
大分県に住んでいます。大分に遊びや仕事に来た人を案内することにヨロコビを覚える男です。