#3 認めない男
こんにちわー。ムトーです。
前回は大分市のコーヒー屋さんを紹介しました。美味しいコーヒーのドリップパックをプレゼントしてもらえるので、初めての方も「ムトーツアーズ見た!」と気軽にドアを開けてくださいね。
さて、今回は竹田市のお店をご紹介しますよー。
About 竹田市
竹田市ホームページ→ https://www.city.taketa.oita.jp
竹田と書いて「たけた」と読みます。「たけだ」じゃなく。人口は約2万人。熊本県の阿蘇と隣接している内陸の街です。大分空港からは車で2時間弱。熊本空港からだと1時間30分かからないくらいの位置です。
音楽家 滝廉太郎が作曲した「荒城の月」のモデルとなったお城跡「岡城趾」や、炭酸泉で有名な「長湯温泉」などが有名。トマトの産地。
ここ数年、県内外から「竹田市は元気」「勢いがある」と評価されています。
竹田は人口2万人くらいの街なんだけど、街中で若者を沢山見かけるんです。
ほんと、ここ数年のこと。
意外と気軽な
そんな城下町の中で、ひときわ目を引くおしゃれな雰囲気のお店。それが今回ご紹介するイタリアンバル「オステリアなんとかかんとか リカド」です。
難しくて、一度もまともに店名が言えたことない。えっと正式名はOsteria e Bar RecaD(オステリア・エ ・バール・リカド/以下 リカド)です。なっげ。
店主の小林孝彦さん(アラフォー)は、地元竹田市出身。高校時代までこの城下町で過ごし、その後上京。
東京に居た二十歳の時に「竹田に店を出す」と決意したそうです。
イタリアンをはじめ色々なお店で料理の修行をし、2012年に竹田に戻ってきます。市役所で移住の仕事に携わったり、イベントでカフェを出したり、大工仕事を手伝ったりしながら、虎視眈々と開業を目論んでいたのです。
出会い→絶対に認めない
僕、実はこの時期、2013年の冬に彼に出会っています。イベントの打ち上げを別府市ですることになって。その時声をかけていたおじさんが「竹田の面白い若者を連れてっていい??」と言って(許可した覚えもないけど)、そこにのこのこやって来たのが小林さんでした。
僕は実はとても人見知りで、初対面という状況がとても苦手(いい大人が)。
そして、何より、元々メンバーが決まっている飲み会に、ふらっと参加できるやつのメンタリティーが嫌で、僕の向かいに座った彼と一言も話すことはありませんでした。
小林さんは、「わあ、俺、このムトーさんて人にいきなり嫌われてるぅ、、」と痛烈に感じた、とその日のことを覚えているそうです。
その時、彼の何が一番嫌だったかというと「俺、竹田でイタリアンの店出すんです。地元の食材を使って。」と言ったこと。
僕、昔から竹田という街をよく知っていて。そういうイメージの街ではなかったんです。東京から若者が帰ってきて地元でオシャレなイタリアンを開いて、地元食材を使った料理を出して、そこに人が集まってくる。そんな夢みたいなことを、初対面の僕らの飲み会に乗り込んで語るから、すごく嫌で。帰りの電車も一緒だったんだけど、一言も会話しなかったんです(ヒド)。
「こいつは絶対に認めない!」と誓った夜でした(ちっちぇ)。
街「角」「再生」→RecaD
2014年、小林さんは20歳の宣言通り、地元竹田市にリカドをオープンします。
城下町の街かど。交差点のかどの「かどやクリーニング」というお店が入っていた空き店舗をリノベして、このお店から街かどを再生していく、という意味で「Re:かど」→「リカド」と名付けたそうです。
なるほど。
小林さんがその店名に込めた想いの通り、リカドには市外、県外からお客さんが訪れるようになり、そこに地域の若者も集うようになりました。
このお店が、地域の若者同士、地域の若者と市外県外の人たち、お店を訪れた人とこの地域の食材や魅力を繋いでいくハブになった印象を受けました。
僕が彼と初めて会ったあの日に「絶対に実現無理だ」と思っていた風景がそこにありました(誉めすぎた)。
男はかなり弱っていた
久しぶりにリカドのドアを開けると、ちょっと元気のない店主がカウンターの奥にいました。
コロナウイルスの影響でお店の営業をずっと休んでいて、最近お店を再開したそうです。
「お店休んでいる時、それでも毎日注文受けて料理を発送したりしていたんですけど。お客さんが来ないお店に毎日いると、あれ、もう求められてないのかな、とかって不安になったんです。」
いつも楽しそうな彼からそういう弱気な言葉が漏れたのです。
お店の運営とは別にこれまで沢山の地域を盛り上げるためのイベントを企画し、人を巻き込んで来た彼もやはり今回のコロナという人とのつながりを分断してしまうウィルスには相当に苦しめられたようです。巻き込んで一緒に、みたいなことが難しいしね。本当に難しい。
「考える時間が多くなって、なにをすべきか考えたんですけど、やっぱりちゃんと料理と向き合おう、と。」
あ、早くも立ち直った。やっぱり前向いた。
竹田の魅力って何ですか?
「水も、野菜も。基本の生活に必要なものが高品質である。とても贅沢なんです。
そして、未来が楽しみなところ。あ、ちょっと、今のなんか軽いんで、もっと深いこと言ったみたいにしといてください。」
小林さんに将来の夢を聞きました。
「見晴らしの良い家に住む。」
え、それでいいの?竹田の街を元気に、みたいなことは言わないの??
「うーん。このお店はオープンから数年間である程度その役割をやって来たんではないか、とも思うんです。他の街の飲食店とも交流したりして、その繋がりをみんなで共有できるようになっていて。次の若い世代もいるし。」
なるほど、ちょっと何言ってんのかよくわからんけど、確かに竹田がここ数年注目されるようになったきっかけのひとつにこのリカドというお店と小林さんの「人たらし」という要素があったと思います。
街の勢いって、そこでの暮らしを楽しんでいる若者の数というか、密度だと思うんです。リカドに立ち寄ることで、仲間が近くにいる、と実感できる。この街に多くの若者が移住してくる理由になっていると思います。
わお!ムトーツアーズ協力店
ムトーツアーズでご紹介させていただくお店は「ムトーツアーズ協力店」様として勝手に決めているんです。このリカドさんにもムトーツアーズステッカーを置かせていただいております。
そして、小林オーナーからプレゼントが!↑写真のムトーツアーズステッカーが貼ってあるビールサーバーの向かいのカウンター席に座って「ムトーツアーズ見ました。マスター、じゃんけんしてください。」と言うと、小林さんがじゃんけん3本勝負をしてくれます。3連勝したらムトーがいつも注文するムトーのわがままパスタ「ミトメネーゼ」を1皿ご馳走してくださるそうです。
1日おひとり様限定。じゃんけんするためだけに行かないでくださいね。何かオーダーしてから、ミトメネーゼチャレンジをしてください(ミトメネーゼの材料がないときは他のパスタになることがあります)。
やったー!ありがとー。
竹田市のオススメは?
最後に竹田市のオススメの場所を小林さんに教えてもらいました。
ほんとに竹田は色々オススメあるんですけど、と前置きがあって。
- 1.久住高原コテージに向かう道の下り坂
- 2.清滝
1の久住高原コテージって、露天風呂が本当に最高。ムトーツアーズでもよく立ち寄ります。そこへのアプローチですね。あー、確かにいいかも。
2の清滝(きよたき)??知らない??初耳!!全然有名じゃないらしいんですが、小林さんのお気に入りだそうです。ちょっと行ってみます。
今回は僕が来々々世まで認めないと決めている男がやっている竹田市のリカドさんをご紹介しました。小林さんありがとうございました。
また来週!!ムトーツアーズをご贔屓にー。
妄想旅行社ムトーツアーズ 代表 ムトー