楽しいが大切。うまくならなくていい
ランニングの練習会はじめました。
標高5,000m超の高地、ジャングル、南極、気温40℃超の砂漠、暴風雨の山岳地帯などを走ってきた経験を抽出して濃縮還元した後、限界まで希釈した内容でお届けしています。参加しているだけで、20時間以上ずっと動き続ける、大会に出て上位10%のタイムで走る、月間1,500kmを走る。そんなことが可能になります。
いえ、すいません。嘘です。
できるようになるためのコツは紹介しています。というか、ほかのことは紹介していませんし、指導などできません。
参加された方にお伝えできる唯一のこと、それは、どうすれば楽しめるか、ということです。テクニカルなことやトレーニング方法ではなく、ふやふやしたメンタルのことに特化しています。
超長距離や長い期間を走るうえで、もちろん体力は必要不可欠です。とはいえ、体力だけで走り続けられるかというと、そうでもありません。
体が疲弊しきっていると、多少のアクシデントや痛みであっても、耐えがたいと感じてしまうことも。精神的に折れてしまうと、ゲームオーバー。もう、前を目指せなくなります。
反対に、足首がテニスボールくらいに腫れ上がっていても、1週間走りきれたり、吐きくだして脱水症状でふらふらになっていても、気持ちが前向きなら、なんとかなることもあります。
しんどい状態は変わらずとも、この状況をどう楽しもうかと考えるか、キツい、もう嫌だと考えるかで、その後の成果は大きく変わります。
大会や個人的な挑戦だけでなく、普段のジョギングも同じです。大会で結果を出したいからがんばる。それ自体はよいのですが、そのためのトレーニングが楽しくない。キツいだけだ。精神的に追い詰められるという話をちらほら聞きます。
楽しくて始めたはずのランニングが楽しくなくなる。大きな目標を達成するためには、苦しみに耐えることも必要ですが、ずっと苦しいだけで、嫌いになって、もうやらない。となるのは少々もったいない気がしていました。そんなわけで、タイムや上達することを気にせずに、楽しみ方をトレーニングするという練習会を始めました。大切なのは楽しみ方を見つけてもらうこと。うまくなったり、速くなったりは二の次です。
本当に楽しんでいただけるのだろうかと考えるだけで毎回ハラハラです。そんな状況も楽しんでいます。