流氷と流行。乗るならどっち?

大会出場にかこつけて、北海道の東側「道東」をエンジョイしてきました。スケール感のケタが違う広大な大地にすっかり魅了されています。行きたくなった方はご連絡ください。

釧路から宿まで電車で移動。1駅間違えてました。電車もしばれています。

今回の旅では、昨夏もお世話になったアウトドア&宿「マンディル 」を拠点に、大会前日にはスノーシューハイクと流氷ツアーを堪能しました。

みんな大好きマンディル。
旅をアテンドしていただいたオーナーの嶋田さん。

歩くだけで、あぁ幸せ

まずはハイクへ。夜間に氷点下15℃くらいまで冷え込み、朝の空気もひんやり。おかげで雪質は最高。ふわふわのパウダースノーを足に感じながら、森の中を歩けました。

登る前が一番冷えます。

青空が広がり、木漏れ日が差し込み、この上ないスノーハイク日和でした。そして、繰り返しになりますが、雪はふわふわしていて最高。よって歩いているだけで、あぁ幸せ。

あまりにも天気がよすぎて、撮影会が始まりました。

稜線に近くなってくると森林限界を越え、一気に視界が開けてきます。尾根に出ると屈斜路湖が一望できました。

雪に覆われている平地が屈斜路湖。

登った藻琴山は標高1,000mですが、中腹まで車でアクセスできて、1時間程度で山頂まで辿り着けます。手軽なのに、景色も雪も最高です。

下りはスキーとスノーボードの仲間たちを走って追いかけます。ワンパクに雪を巻き上げすぎて、髪に雪玉がついていました。

流氷は当たり年

下山してから網走へ。流氷の当たり年らしく、接岸していました。岸から流氷に乗って歩いて遠くまで行けそうでしたが、それはNG。いつの間にか風や潮の流れで、沖合まで流されてしまう危険性があるからです。

浜の目の前にあった流氷に乗ってみました。

おとなしく浜から眺めるに限ります。氷が海を埋め尽くしている光景はとても不思議です。見えなくなるくらい遠くまで白く染まっていました。この場合は水平線なのか、地平線なのか、いったい何と呼ぶのでしょう。

右側は一面の流氷。灯台が小さく見えます。

非日常的な風景が海岸線に広がっていました。地元に住んでいる人が、見飽きることがないというのも納得です。

帰り道に食べたエゾシカのメンチカツバーガー。

ふわふわした浮遊感

接岸している流氷にしか乗りませんでしたが、流行にはおおいに乗っておこう。ということで、大会後には「雪板」を楽しんできました。エッジの効いた冬の遊びとして、ひそかに注目を集めているのが雪板です。

ハンドメイドで作れる雪板。

遊び方はシンプル。1枚の木板に乗って、雪の上を滑降するだけ。スノーボードと違って足は固定せずに自由なので、スケートボードと同じ状態です。

再び藻琴山を訪れ、中腹にある駐車場で車を降り、そこから斜面を登ること5分ほどで、小高い丘の上に到着しました。登ってきたのとは違う方向に、開けた斜面が広がっています。スキー場のゲレンデとは違い、圧雪されていません。誰も踏んでいない雪の上を滑っていくわけです。

はじめは板に乗って滑り出すだけでも、おっかなびっくり。まずは体当たりで滑降します。

スピードに乗ると爽快。雪質が軽く、ふわふわとした浮遊感を味わえます。

そこまではよかったのですが、曲がろうとしたところ、バランスをとるのが難しくて、あえなく宙を舞います。ゴロゴロと1回転して全身は雪まみれに。

転んでも痛くないのは雪がいいから。

何度もなかなか大胆に転がったところで、実は痛くありません。圧雪されていないバックカントリーの醍醐味です。雪質がいいと、それだけで楽しさが増します。まして、新しい遊びとなれば、楽しさ倍増です。

雪板は足をどこに置いてもオッケー。つまりは自由なわけですが、自由というのは時に悩ましいものです。

滑った後は歩いて登ります。

どこに足を置こうかと板の上で足の位置を何度も変え、しっくりくる置き方を試してみます。そして、転びます。

スノボのように決まっていると楽なのですが、雪板だと重心をどこにおけばよいのかと試行錯誤。これがなかなか上手く決まらず、文字通りの足踏み状態でした。

自由というのは扱うのがなかなか難しいものだなあと、哲学的なことを考えさせてくれます。シンプルであるが故に奥深いのが雪板でした。

雪板の後は川湯温泉のすずめでヤンニョムチキン定食。

わかおかの山日記

(隔週水曜日更新)
山を走ったり、歩いたりするのが好きです。よく忘れ物をします。そんな日々を記すライターでランナーです。

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