Mostly earth, sometimes space.

分解能

ども、カルロスです。

いよいよ新年度ですね!Viva JFY2024!! <いつもよりテンション高め。新社会人、新入生のみなさん(関係するみなさんも)おめでとうございます!緊張とワクワクの1週間いかがでしたか。これから楽しい1年間が待っています。

さてさて唐突ですが、分解能ってご存知ですか?なんとなく?ですかね。なんとなくだとすると、”ものをどれくらい細かく見ることができる能力” って感じですかね。大抵の場合、細かくっていうと、日本語だと特になんとなく、モノの大きさを想像しませんか?

分解能が高い≒(nearly equal) 解像度が高い みたいな。ちなみに解像度は像(画像とか)を分解する度合いのことなので、これが高い(細かい)とより精細な画像になります。実は、分解能には色々な種類があるのです。

空間分解能

これがごくごく一般的です。なんとなくのやつです。≒解像度というやつ。

衛星だと、これが30cmとかが購入可能な一番細かい光学データだと思いますが、10mよりも粗いものであれば、無償で使うこともできます。

空間分解能はピッチともいうことができます。刻みですね。観測対象をどれくらい刻んでみれるか。デジタルなので刻みが小さい方がより小さい対象もわかります。

ちなみに、例えば1mの空間分解能のカメラで観測して、1mのサイズのものがわかるわけではないのです。5m x 2m の車だと、1mの点10個で構成される長方形になるわけで、これだと形や色もわかります。でも、1m x 1mの自転車や人間(もっと小さい)だと点としてはわかっても形はわからない。そういう感じです。

空間分解能10mのSentinel-2の画像です。最近旅行してきた、島根県。

3月16日の出雲大社付近  produced from ESA remote sensing data

時間分解能

時間を分解する能力。ぱっと思い浮かべられないかもしれませんが、言い換えると観測頻度です。地上に設置している定点カメラが、一時間おきに撮影しているとすると時間分解能が1時間ですし、2週間に一度同じ軌道に戻ってくる衛星は時間分解能が2週間になります。

ただ、衛星の場合、センサーを振るつまり、衛星本体を傾けて、ここにいながらあっちを見ることができる場合があるので、同じ軌道に戻ってくる≠ (not equal) 同じ場所を観測する ということになります。

一般的に同じ場所を観測できる頻度が時間分解能で、同じ軌道に戻ってくる時間を回帰日数と言います。

スペクトル分解能

色を見分ける能力です。色は光の波長帯で異なるので、色=スペクトルと考えて良いでしょう。クレヨンとか色鉛筆でも、12色とかすごいのだと40色とかありますよね。あんなイメージで、どれだけ違った色が見えるかこれが高いと色数が多いわけです。

前書いた、色が多くなると、波長の幅が狭くなるため暗くなってしまうので、空間分解能を落としてやる(広くする)必要も出てきます。

そして衛星の場合は、色で表せる可視領域だけではなく、赤外線やマイクロ波という波長帯も扱われます。

気になる音楽のコーナー

Road to Nowhere / Talking Heads

名曲です。元気になりたい時に聞く曲。新しい年度の始まりに朝から爆音でどうぞ!

では、またまた!

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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