Mostly earth, sometimes space.

画像の色、明るさ、細かさ

ども、カルロスです。

さて、いきなり本題です。みなさん、暗いものや、よく見えにくいものを見るときってどうしますか?目を凝らしますよね。はい、正解。私も最近老眼が進んでですね、目を凝らしたところでなかなか…

もう一捻りです、この”凝らす” ってなにw?よく見るってことですよね。たしかにそうなんですけど、細かい物をよりよくみたい時とかは目を細めて見るだったり、暗くてよく見えないものだったりする時は目を見開いて見るだったり、実はいろいろじゃないかなぁと思います。

あれ、実は意味があるんですね。我々は知らないうちにいろんな技術を駆使して物を見ているんです。

暗いものを明るく見る

最近よくマスコミとかにも出てくる衛星画像って、飛行機から見ているような詳細な画像が出てきますよね。まずカラー画像で見るためには、赤、緑、青の光の三原色のカメラでそれぞれ撮って合成するとカラーになりますよって話はしました。それが暗い画像だった時どうするのかということです。

簡単に言うと、カメラに入ってくる光の量を増やしてやれば良いのです。やり方にはいくつかあります。

1. 大雑把にしかわからないけど、一つのマス(ピクセル)を大きくしてしまう

2. 色の情報はいらないから、赤から青までがさっとまとめて白黒画像にしてしまう

3. ずーっと見たい場所を見続ける

こんなことって、よく普通のカメラでも似たようなことがやられていたりします。山口フォトさんの方が詳しいかも。

中でも1. はちょっと特殊かもしれません。暗いもの専用カメラの設計にしないといけないので。例えば海の色を見たい場合、沖縄の海は青くて綺麗だけど、北海道の太平洋の海って茶色っぽくて.. なんていうよりももっと細かい海の色。それを見分けたい時は、それぞれの色専用のカメラ(チャンネルといいます)を用意しなくちゃなりません。色の分解がすごく細かいやつです。そうするとそれぞれのチャンネルが暗くなっていきます。ざ〜っくり青ぉ〜よりも、少し緑に寄った青!の方が色の幅が狭くなるので、それ自体が暗くなると言うことです。

チャンネルそれぞれが暗くなってしまうと、情報量が減ってしまうので明るくしたい。そのために1. のように一つのピクセルを大きくしてやると、画像を構成する点(ピクセル)一つ一つを明るくすることができます。そうやって、観測したいものがどれくらいの明るさを持つか、そしてどれくらい細かい画像が撮れるようにすれば良いかと考えて衛星用のカメラを作ったりしているのです。

下は海の温度の話をした時と同じセンサーで観測した海の色の画像です。北海道沿岸から南下する親潮、本州南に沿って北上していく黒潮の色の違いがよくわかると思います

JAXA「しきさい」が観測した正規化海水射出放射輝度(細かい海の色をよくわかるように処理した画像です) ©JAXA

気になる音楽のコーナー

石野卓球/bitter sweet break down

最近改めて聞いているのがエレクトロなんですけど、2000年くらいに一部マニアの間で流行ったんですね。一部でだったら流行ったとは言わないのかもしれませんが、ちょっとヒップホップっぽいビート感のテクノ。そもそもテクノの源流はヒップホップとかアフリカ音楽にも共通しているので当然相性が良いんですけど。その時、日本に持ち込んだのはやっぱりこの人なんですよね。

では、またまた!

あ、こっちもお楽しみに!私も楽しみ!

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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