Mostly earth, sometimes space.

Keyhole 

ども、カルロスです。

最近、出張が多めでバタバタなんですが、そんな最中の先週26日、H2Aが無事上がりました。パチパチ!関係者の方々お疲れ様です!画像は26日の種子島の射場です。

世界で一番美しい射場 と呼ばれる種子島。一度行ってみたい… produced from ESA remote sensing data

上がった衛星は、情報収集衛星レーダー7号機。ニュースでも公表されてますが、なんかモヤモヤした感じを抱いてるんじゃないでしょうか?

他国の安全保障に絡む状況や、災害を観測したりする目的であるのは間違いないです。一般的な偵察もするし、国際協力的な活動の情報ソースにもなったりするってことですね。ただ機密性が高いので、ほとんどデータを目にする事はありません。

偵察衛星

なんとなくきな臭いイメージがありますが、衛星や飛行機、ドローンで偵察する事はもう避けられない。そして、私たちの日常にも関連するワードが転がってたりするんです。

有名な(業界で)偵察衛星はアメリカが60年代に上げたCORONA 計画です。ソビエトに偵察機を落とされて、一年ほどで偵察衛星の打上げをスタートさせてます。凄い速さ。その衛星の名前はKeyhole 。鍵穴ですね。覗きたくなる、ぴったりのネーミングです。

しばらくすると、Keyhole 社という企業が登場します。この会社、引きで見た地球からググーっとズームしてある場所の高解像度画像まで見せる技術や、地図情報を重ねて表示する技術を開発しました。それはまるで偵察衛星のよう。なので社名にもKeyhole と名付けたのです。

そして、そのKeyhole 社はあっという間にGoogle に買収されます。買収後Googleは今やお馴染みのGoogle EarthやMapをローンチ。地図検索がちょーパワフルになり、業界の礎を作ります。

Google Mapで場所をファイル保存したりする時のファイル名の最後に着く .kml という拡張子、みたことないですか?これ、Keyhole Markup Language の略称なんです。こんな身近に偵察衛星由来の名前が。

気になる音楽のコーナー

Dub Master X / Sentimental Dub

日本でこのKeyhole の技術をみんなが使えるところに使ったのは高城剛。当時、沖縄の観光促進サイトでグリグリ沖縄を動かせるWEBサイトでした。びっくりしたけど、あまりに重いのにもびっくりでしたw だってISDNにブラウザはネスケですからね。高城さんの深夜ドラマの挿入歌で大好きだった曲です。

では、またまた。

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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