Mostly earth, sometimes space.

One more thing…

ども、カルロスです。

ごめんなさい。めちゃくちゃお待たせしました。

終わったかと見せかけた、H-2Aで上がった衛星のもう一つ加えます。でも、これは地球を観測する衛星ではないのですが….

H-IIA F13 2007/09/14 SELENE(月周回衛星「かぐや」)

ミッション名はSELENE。ギリシャ神話の月の女神の名前。日本語名はかぐや。美しく、分かりやすいですね。月周回観測ミッション。日本が初めて月周回軌道に送った探査機です。

今までの衛星では、観測データの解析や検証(確からしさの確認)でしたが、SELENE の仕事は少し違いました。担当したのは、観測されたデータを可視化したり、分かりやすくWEBに公開するという仕事。

衛星に載せたいくつものセンサが観測するデータは、分かりやすい画像や、動画にします。それをWEBに掲載するのですが、当時出たばかりのCMS (Contents Management System) を使うことを提案しました。いまや当たり前のシステム。SAKRA.JPも、今この投稿もCMSでワープロと同じようにコンテンツを作っています。

しかし、当時は自分自身ではまだHTMLを直で書いていた程度なので、環境の構築や、DBとの連携、さらにはテンプレートをデザインして、機種依存、ブラウザ依存が無いか確認したり(まだInternet Explorer, Netscape の頃っす)。チームで四苦八苦しました。

SELENEのサイエンス的なところで面白かったのは、月に水があるのか問題。月の南極には深いクレーターがあります。シャックルトンクレーター。お猪口がバレーボールの下に下向きにくっついているところを想像して下さい(ちょっとスケール感が 違うけど)。太陽は地球と同じように月の赤道に沿って巡るので、南極のお猪口に日光は、いつも真横から当たることになります。お猪口の外側周辺は明るいけど、お猪口の中(特に底)には、光は届かない。

クレーターができた時から、一度も光が当たったことがない底の影を永久影と呼び、水があるのか問題ではとても重要だと考えられています。お猪口の底はその永久影になっている可能性があります。

クレーターは、隕石などの天体が勢いよく衝突することで出来ます。多くの天体は氷(他の個体と区別するために水氷と言ったりします)を含むため、クレーターの中心の地下には氷が埋蔵されている可能性があるのです。

そして、そこが永久影だったら…冷凍保存ってことになります。

そのため、シャックルトンクレーターの形を正確に観測して、太陽光がどう当たっているか調べるという研究がされました。さあ、水はあったのか、なかったのか…こちらで報告されています

8月18日の高千穂周辺。緑!Sentinel-2!  produced from ESA remote sensing data

画像は、先週末に行ってきた場所です。高千穂周辺。きれいな渓谷、水田!

気になる音楽のコーナー

GET DOWN / Adam Ten, Jackie, Kool & The Gang 

最近 Kool & The Gang って実はかっこいいって思い直したところです!

では、またまた。

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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